本連載では、さくらインターネット研究所が独自に調査研究を行った3~5年先に必要とされる新技術とその在り方について紹介します。「明日にでも、すぐ実用!」という技術ではなく、少し先の未来の技術について情報共有しますので、連載タイトルを「明後日の」としています。まずは、むずかしい解説は省いて、現在どこまでシステム環境が進化しているかを見ていきましょう。
高集積化するストレージのアレコレ
私たちを取り巻くシステム環境は、日増しに高集積化する方向へと進んでいます。仮想化技術などにより、1つの物理システムに多数の異なる仮想システムが載るようになったからです。特にストレージシステムは、その傾向が顕著に出ています。図1はAAEON社製のサーバ筐体で、2Uの大きさに2.5インチSATAディスクを66台搭載可能、2つの10Gigabit Ethernetポートを持つ仕様です。昨年のCOMPUTEX TAIPEIで直接機材を目の当たりにしましたが、ストレージへの高いI/Oアクセス性能を求められるアプリケーションに最適なシステムに設計していると説明を受けました。
同様に、図2もAAEON社製のサーバ筐体で、1Uの大きさに3.5インチSATAディスクを12台搭載可能、2つの1 Gigabit Ethernetポートを持つ仕様です。こちらはサーバ筐体での単位面積あたりのストレージ容量に焦点を絞った設計になっています。
次に、単位面積あたりにどれだけのディスクが搭載可能になってきたか、図3のQUANTA社製をJBOD(Just a Bunch Of Disks)筐体を見てみましょう。このJBOD筐体では、60台の3.5および2.5インチのSAS2とSATA3に対応したディスクを搭載可能で、6Gb/s mini-SASポートを4つ持っています。これを1ラックに10台並べれば600台のディスクが搭載できますが、システム全体の荷重も相当なものになるでしょう(正直あまり考えたくない重さです……)。
ここではストレージシステムにおける単位面積あたりでの高集積化の最新動向を見てきました。いかがでしょうか、「これだけのシステムを本当に使うのか…?」など疑問も多数頭に浮かんできたのではないかと思います。しかしその解説は後に譲り、つぎは高速化するネットワークの最新動向について見ていくことにします。
また、システムは相互に連携して初めて真価が発揮されます。その可能性と現在の限界について確認していきましょう。
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- この記事の著者
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松本 直人(マツモト ナオト)
1996年より特別第二種通信事業者のエンジニアとしてインターネット網整備に従事。その後システム・コンサルタント,ビジネス・コンサルタントを経て2010年より,さくらインターネット株式会社 / さくらインターネット 研究所 上級研究員。(2016年より一時退任)研究テーマはネットワーク仮想化など。3~5年先に必要とされる技術研究に取り組み、世の中に情報共有することを活動基本としている。著書: 『モノのインターネットのコトハジメ』,『角川インターネット講座 ~ビッグデータを開拓せよ~』など多数。情報処理学会 インターネットと運用技術研究会 幹事
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