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今さら聞けない! Amazon Web Servicesによるクラウド超入門

Amazon Web ServicesでサーバサイドJavaの実行環境を構築しよう

今さら聞けない! Amazon Web Servicesによるクラウド超入門 第4回

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データベースサーバの構築/RDS(1)

 まず、Webアプリケーションで使用するデータを格納するためのデータベースサーバを構築します。ここでは、RDBMS機能を提供するサービスである「RDS」を使ってデータベースサーバを構築します。

セキュリティグループの設定

 データベースサーバに適応するセキュリティグループを設定するため、AWSマネジメントコンソールを開き、[EC2]を選択します。EC2のメニューの[Security Groups]を選択し、[Create Security Group]をクリックします。

セキュリティグループの設定
セキュリティグループの設定

 ここで、今回はデータベースサーバにMySQLを使用しますので、以下のようにセキュリティを設定します。これで、mysql-baseというセキュリティグループが作成され、MySQLが使用するポート番号:3306の通信が許可されたということになります。

セキュリティグループの設定
セキュリティグループの設定

RDSのインスタンス生成

 次にRDSを使ってデータベースサーバを構築します。

 RDSを利用するには、AWSマネジメントコンソールで[RDS]をクリックします。

RDSの起動
RDSの起動

 新しいデータベースサーバを構築するため、[Launch a DB Instance]をクリックします。

RDSの起動
RDSの起動

 RDSで利用できるデータベースサーバは、MySQL/PostgreSQL/Oracle/SQL Serverなどがあります。ここでは、オープンソースソフトウエアであるMySQLを選択します。

RDBMSの選択
RDBMSの選択

 ここで、データベースの冗長化についての設定をします。

 データベースの障害は、システムにとって致命的な障害をもたらすことがあります。

 RDSでは、自動的にプライマリDBインスタンスを作成すると同時に、プライマリDBとは異なるアベイラビリティーゾーン(AZ)にバックアップ用DBを作成し、そこにデータを複製する機能を持っています。これを「Multi AZ」と呼んでいます。このMulti AZを利用すると、自動的にデータを複製するだけでなく、障害が発生したときに自動でフェールオーバー(切り替え)を行ってくれます。

 今回は、冗長化を行いませんので[No]を選択し、[Next Step]をクリックます。

データベースの冗長化の設定
データベースの冗長化の設定

 DBの詳細設定を行う画面が表示されます。

データベースの設定
データベースの設定

 ここで設定できる項目は次のとおりです。


項目
説明 今回の設定値
DB Engine データベースの種類 MySQL
License Model ライセンスの種類 general-public-instance
DB Engine Version データベースエンジンのバージョン 5.6.13
DB Instance Class データベースを起動するインスタンスのタイプ db.t1.micro
Multi-AZ Deployment 異なるアベイラビリティゾーン間で冗長化構成にするかどうか No
Allocated Storage: データベースのストレージ容量。最少5 GB/最大3072 GB 5
Use Provisioned IOPS 高性能のストレージを使うかどうかのオプション。スケールアウトを自動で行う場合はチェックする チェックしない
DB Instance Identifier データベースのインスタンスの名前 testdb
Master Username データベースにアクセスするときのユーザ名 dbuser
Master Password データベースにアクセスするときのパスワード(8文字以上にする必要があります) password

 次にデータベースの通信やセキュリティなどの設定をします。

データベースのネットワーク/セキュリティ設定
データベースのネットワーク/セキュリティ設定

 設定できる項目は次のとおりです。

データベースのネットワーク/セキュリティ設定
項目 説明 今回の設定値
VPC データベースをどのVPC内に作成するか Default VPC
DB Subnet Group VPC内のサブネットを選択 default
Publicly Accessible Yes:VPC外部からの接続を許可する/No:VPC外部からの接続を許可しない Yes
Availability Zone どのアベイラビリティゾーンに作成するか No Prefarence
VPC Security Group(s) Security Groupの指定 mysql-base

 次にデータベースのバックアップやメンテナンスに関する設定をします。

データベースのバックアップ/メンテナンス設定
データベースのバックアップ設定

 設定できる項目は次のとおりです。

データベースのバックアップ/メンテナンスの設定
項目 説明 今回の設定値
Database Name データベースの名前 testdb
Database Port データベースが使用するポート番号 3306
Parameter Group 定義済みのDB Parameter Groupを指定 default
Option Group (Oracleのオプションを指定) default
Backup Retention Period バックアップの保持期間 0
Backup Window バックアップを取得するタイミング
Auto Minor Version Upgrade Yes:マイナーバージョンアップを自動で行う/No: マイナーバージョンアップを自動で行わない Yes
Maintenance Window RDSへのメンテナンスを行うための時間を指定 No Preference

 確認画面が表示されるので、内容を確認し[Launch Instance]をクリックしてください。

 RDSのインスタンスの生成には数分~数十分かかります。インスタンスの状況はAWSマネジメントコンソールの[RDS]‐[Instance]を選択します。インスタンスが利用できる状態になると、[Status]が[Available]になります。

 これで、データベースサーバの構築が完了しました。

次のページ
データベースサーバの構築/RDS(2)

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 阿佐 志保(アサ シホ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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