Google APIを使用するアプリケーション作成の準備
では、実際にGoogle APIを使ってサンプルアプリケーションを作ってみましょう。今回作成するのは、最近リリースされたGmail APIを使って、Gmailからカテゴリーの一覧を取得するというものです。
説明はあえて画面を英語設定にした状態で進めていきます。Googleが提供するWebサイトは、英語設定であるほうが最新の状態で使えることが多いためです。特にリファレンスは、英語設定で参照することを強くおすすめします。
Google APIを使用したアプリケーションの作成では、まず、Developer Project(以下、単にプロジェクトといいます)を作成します。Developer Projectは、Google APIを実行するために必要なClient ID
を発行したり、使用するAPIを選択したり、APIの利用回数をモニタするために使用します。
Developer Projectを作成したら、APIへのアクセスに必要なClient ID
を発行します。Client ID
の発行まで行ったら、Google APIをアプリケーションで使用する準備は完了です。
Developer Projectの作成
Developer Projectは、次の手順で作成します。
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Developer Console(https://console.developers.google.com/project)という管理画面を開きます。
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画面上の[Create Project]ボタンをクリックし、利用規約(Terms of Service)に同意するチェックボックスにチェックを入れ、[Create]ボタンをクリックします。「PROJECT NAME」や「PROJECT ID」はわかりやすいものに変更しても構いません。ただし、PROJECT IDは自分が作成したプロジェクトだけでなく、他の人が作成したプロジェクトとも重複が許されません(拒否されます)。
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プロジェクトが作成されるまでしばらく待つと、新しいプロジェクトのProject Dashboard画面が開きます。
- 使用するAPIを設定します。左側のナビゲーションから「APIS & AUTH」の下階層にある[APIs]をクリックします。いくつかのAPIはデフォルトで[ON]になっていますが、今回は「Gmail API」を探して[OFF]をクリックして下さい(ONに変更されます)。利用規約への同意が求められた場合は[Accept]をクリックしてください。
Client IDの発行
プロジェクトを作成し、利用するAPIをONにしたら、リソース(今回であればGmail)へのアクセス権を得るためのClient ID
を発行します。
- 画面左のナビゲーションから「APIS & AUTH」の下階層にある「Credentials」をクリックします。
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デフォルトで
Client ID
が1つ作成されていますが、それとは別に新しいClient ID
を作成します。[Create new Client ID]ボタンをクリックして、新しいClient IDを作成するダイアログを起動します。 - 「APPLICATION TYPE」として「Installed application」を選択します。
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画面下部に「INSTALLED APPLICATION TYPE」の選択肢が表示されるので、「OTHER」を選択し、[Create Client ID]ボタンをクリックします。
以上で「Client ID for native application」が1つ作成されますので、ここに表示された
Client ID
とClient Secret
をメモしておいてください。APPLICATION TYPEの種類Client IDを発行する際に選択できるAPPLICATION TYPEには、次の3種類があります。
Web application
名前のとおり、Webアプリケーションでアクセス許可を得るときに使用します。WebアプリケーションのURLなどの設定が必要です。Service account
証明書でアクセス許可を得るときに使用します。Installed application
上記以外の状況でアクセス許可を得るときに使用します。Android用、Chrome Application用、iOS用、その他(デスクトップアプリケーションなど)用があり、少しずつ設定内容が異なります。Androidであればパッケージ名など、iOSであればBundle IDなど、アプリケーションを識別するための設定が必要です。