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ASP.NET Identity入門

ASP.NET Identityでユーザーに役割(ロール)を持たせる

ASP.NET Identity入門 第11回


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管理者ロール設定機能追加

 次に、ユーザーに管理者ロールを付与できるようにしていきましょう。まずは、ユーザー管理用のGridViewコントロールに、管理者かどうか設定するためのチェックボックス列を追加します(リスト5)。

リスト5 ユーザー管理グリッド(Users.aspxより)
<asp:GridView ...(略)...>
  <Columns>
    ...(略)...
    <asp:TemplateField HeaderText="管理者" ItemStyle-Width="50">
      <ItemTemplate>
        <asp:CheckBox ID="IsAdmin" runat="server" Enabled="false" />
      </ItemTemplate>
      <EditItemTemplate>
        <asp:CheckBox ID="IsAdmin" runat="server" />
      </EditItemTemplate>
    </asp:TemplateField>
  </Columns>
</asp:GridView>

 追加したチェックボックスのチェックの有無により、管理者ロールの設定、解除を行うよう、更新処理を変更します(リスト6)。

リスト6 ロールの設定(Users.aspx.csより)
/// <summary>
/// ユーザー情報を更新します。
/// </summary>
/// <param name="user">画面で選択したユーザー情報。</param>
public void UpdateUser(ApplicationUser user)
{
  ...(略)...
  // 管理者ロールを更新
  var IsAdmin = UserGridView.Rows[UserGridView.EditIndex].FindControl("IsAdmin") as CheckBox;
  if (IsAdmin.Checked)
  {
    //(1)管理者ロールに追加
    result = manager.AddToRole(user.Id, "Administrator");
  }
  else
  {
    //(2)管理者ロールから削除
    result = manager.RemoveFromRole(user.Id, "Administrator");
  }
  if (result.Succeeded == false)
  {
    var error = result.Errors.FirstOrDefault();
    ErrorMessage.Text = error;
    ModelState.AddModelError("error", error);
    return;
  }
}

 ロールの設定、解除はユーザーをロールに追加、削除することで行います。

(1) 管理者ロールに追加

 管理者チェックボックスがチェックされていたら、ApplicationUserManagerクラスのAddToRole拡張メソッドに、ユーザーのIDとロール名を指定して呼び出します。

(2)管理者ロールから削除

 管理者チェックボックスがチェックされていなかったら、ApplicationUserManagerクラスのRemoveFromRomeメソッドに、おなじくユーザーのIDとロール名を指定して呼び出します。

 これでユーザーを管理者にすることができるようになりました。この段階で一度アプリケーションを起動し、管理者としたいユーザーでログイン後にユーザー管理画面で自分を管理者にしておきましょう。次のステップで管理者のみユーザー管理を行えるようにすると、管理者ユーザーがいなければ一切変更ができなくなってしまうためです。

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ロールによる利用制限

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 高野 将(タカノ ショウ)

<個人紹介>新潟県長岡市在住の在宅リモートワークプログラマー。家事や育児、仕事の合間に長岡IT開発者勉強会(NDS)、Niigata.NET、TDDBCなどのコミュニティに関わったり、Web記事や書籍などの執筆を行ったりしている。著書に『アプリを作ろう! Visual C#入門 Visual C# 2017対応』(日経BP社、2017)など。<WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

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