PyData.Tokyo運営だより
PyData.Tokyoオーガナイザーの田中(@atelierhide)です。
PyData.Okinawa始動!
サンフランシスコ、ニューヨーク、ロンドン、パリ、ベルリン、シンガポールなど、世界各地でPyDataのカンファレンス、コミュニティが盛り上がっていますが、日本も負けていません。PyData.Tokyoに続く、日本で2番目のPyDataコミュニティとしてPyData.Okinawaがスタートしました。
PyData.Okinawaは、毎月第3土曜日 9:00-12:00の定期開催を予定しており、2015年5月末に記念すべき第1回目の勉強会「PyData.Okinawa Meetup #1 - PyData事始め」が開催されました。東京とは異なり、沖縄ではPythonistaが少ないとのことですが、PyData.Okinawaの発起人である大塚さん(@makotsuka55)と協力して、これから日本のPyDataコミュニティを盛り上げていきたいと思います。
PyCon APAC 参加レポート
2015年6月5日から7日まで、PyCon APACが台湾で開催されました。PyCon APACはアジアパシフィック地域で最大のPythonのカンファレンスで、2010年以降、シンガポール、日本、台湾と、場所を変えながら開催されています。2016年は韓国で開催される予定です。
今年のPyCon APACは、本家PyDataカンファレンスの事務局をしているNumFOCUS FoundationでPresidentを務めるAndy Terrelさんが基調講演のスピーカーとして招待されていたため、私が携わっているプロジェクトの成果発表も兼ねて、参加してきました。日本からは、私以外にもPyCon JPの運営メンバーを含め、10名以上の参加がありました。
カンファレンスのスケジュールはこちらからご覧いただけます。
Scipyトラック
昨今のPyDataの盛り上がりを受け、PyCon ItalyやEuroPythonでは、PyDataトラックが設けられていますが、台湾ではSciPyトラックが設けられており、講演内容も全体的にアカデミックな内容のものが多いという印象を受けました。基調講演として、Theanoの開発者であるArnaud Bergeronさん、JuliaLangの開発者であるSteven G. Johnsonさんがお話されていたことからも、台湾のPythonコミュニティにはアカデミックな内容が人気があることが分かります。各国のPyConに参加してみると、その場所の特徴や流行が分かって面白いかもしれません。
今回は、PyData.Tokyoオーガナイザーの山本さん(@kaita)と一緒に取り組んでいるMarsface Project(@marsfaceproject)について私も発表する機会をいただきました。SciPyトラックで、他のアカデミックな内容を聞いていると、Marsface Project(火星の衛星画像から顔に見える構造物を探すプロジェクト)についての発表しても大丈夫だろうかと不安になりましたが、「日本人の考えることは面白い」といったフィードバックをいただき、大変貴重な経験をしました。皆さんも日本以外のPythonカンファレンスで発表してみてはいかがでしょうか?
PyDataコミュニティのオーガナイザーによる意見交換
Anacondaを開発するContinuum AnalyticsのChief Science Officerであり、NumFOCUS FoundationのPresidentでもある、Andy Terrelさんからは、PyDataやビッグデータに関する基調講演がありました。ここで紹介されていたBlazeについては、PyData NYCのレポートに関する以前の記事でも紹介しています。
また、基調講演の後に、台湾のPyDataコミュニティのChia-Chi Changさん、PyData.Okinawaの大塚さんを含めて、PyDataコミュニティに関する意見交換を行う機会を持ちました。
2015年6月現在で700人以上の方がPyData.Tokyoのconnpassページに登録してくださっていることをAndyさんにお話しすると、「すごいね、ロンドンのグループにはたくさんのメンバーがいるのは知っているけど、東京でもそんなにメンバーがいるのは知らなかった」とおっしゃっていました。
また、PyDataカンファレンスのビデオや資料は各地域のオーガナイザーやNumFOCUS Foundationの努力によりすべて公開され、世界中のどこにいてもPyDataについて学ぶことができるようになっていることや、世界中のコミュニティが連絡を取り合ってより良いコミュニティができれば良いのではという意見交換も行いました。
今後もPyData.Tokyoは「PythonとDataを通じて、世界中のエキスパートとつながれる」コミュニティーを目標に、運営していきたいと思います。
資料一覧
発表資料、ビデオ(ライブ配信とアーカイブ)、勉強会に関するツイートなど、PyData.Tokyoのコンテンツは一部を除き、すべて公開しています。これらを参考にして、Python+Dataに興味を持つ方が増えていくことを期待しています。