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プロダクト担当者インタビュー

モダンな作り方で急速に機能拡充が進むアドビのUI/UXデザインツール、統合開発環境もOSSを取り込み刷新

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OSSのHTML5エディタ「Brackets」の機能を取り込み刷新された統合開発環境

 一方、DreamweaverもモダンなUIへの刷新と、生産性のさらなる向上が行われ、轟氏は「製品史上最大の進化」と表現した。過去にも64ビット対応や、Bootstrap搭載といった大きな変化があったが、さらに野心的な改良が行われている。

 こちらもいくつか特徴的な機能を紹介する。

Dreamweaver CC 2017の新機能
Dreamweaver CC 2017の新機能

 UIが他のAdobe Creative Cloud製品同様のダークUIに刷新し、レイアウトも整理され、コンテンツに集中しやすくなった。また、ツールバーは、自分でカスタマイズすることもできる。

ダークUIへの刷新とレイアウトの整理により、コンテンツに集中しやすくなった
ダークUIへの刷新とレイアウトの整理により、コンテンツに集中しやすくなった

 生産性も、アドビがHTML5向けのテキストエディタとして開発し、オープンソースとして公開した「Brackets」の機能を取り込むことで、さらに向上した。例えば、別ウィンドウとして表示されていた検索機能は、同一画面で検索窓が表示されるようになり、文字を打ち込むたびに検索候補がリアルタイムに更新される、いわゆるインクリメンタル検索に対応した。

インクリメンタル検索機能。左上の白い検索窓に入力するたびに、検索候補が表示される(複数対応)
インクリメンタル検索機能。左上の白い検索窓に入力するたびに、検索候補が表示される(複数対応)

 また、Bracketsで評判のよかったクイック編集の機能も実装されている。目的のタグを右クリックして「クイック編集」を選ぶことで、対応するCSSの情報をその場で確認でき、編集することもできる。色の設定ではカラーピッカーが表示される。

クイック編集機能。関連する情報がポップアップで表示され、編集も行える
クイック編集機能。関連する情報がポップアップで表示され、編集も行える

 クイックドキュメント機能では、W3Cや主要ベンダーによってWebの仕様に関する情報の整備が進められているWebPlatform.orgから、関連情報を素早く調べることができ、ツール内で多くの仕事を完結できる。

クイックドキュメント機能(Command+Kで表示される)。該当部分に関連するWebPlatform.orgの情報がポップアップで表示される
クイックドキュメント機能(Command+Kで表示される)。該当部分に関連するWebPlatform.orgの情報がポップアップで表示される

 コードヒントでは、CSSのmarginのようなショートハンドの指定を行う際に実際の上下左右の指定値が補足されたり、JavaScriptの入力時に保管候補として提示される関数にコメントが表示されたりするようになった。

ショートハンドの指定時には、展開された各項目の設置値がポップアップされる
ショートハンドの指定時には、展開された各項目の設置値がポップアップされる

 CSSプリプロセッサのSassやLESSもサポートし、サイトの管理から個別に適用できる。前述のクイック編集にも対応しており、ファイルを保存すると即座にコンパイルされ、CSSに反映される。

右側がSass、左側がCSSの編集画面。Sassを編集して保存すると、自動的にCSSにコンパイルされる
右側がSass、左側がCSSの編集画面。Sassを編集して保存すると、自動的にCSSにコンパイルされる

 また、DreamweaverにはNode.jsによるサーバーが組み込まれており、ファイルの保存やブラウザーのリロードを手動で行うことなく、CSSの編集内容をリアルタイムでブラウザに反映する「デバイスプレビュー」の機能を利用できる。

 このようにUser Voiceという仕組みで現場の声を取り込みつつ、短期間のイテレーションで改良をし続けるアドビの新旧Web制作ツール群。引き続き、今後のさらなる発展を期待したい。

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この記事の著者

斉木 崇(編集部)(サイキ タカシ)

株式会社翔泳社 ProductZine編集長。1978年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学専門分野)を卒業後、IT入門書系の出版社を経て、2005年に翔泳社へ入社。ソフトウェア開発専門のオンラインメディア「CodeZine(コードジン)」の企画・運営を2005年6月の正式オープン以来担当し、2011年4月から2020年5月までCodeZine編集長を務めた。教育関係メディアの「EdTechZine(エドテックジン)」...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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