Lチカはとても簡単
Arduinoの派生ボードであるため、ArduinoのIDE(統合開発環境)を使って簡単にプログラムを動かすことができます。
今回の動作環境は以下です。
- Mac OS X El Capitan(10.11.6)
- Seeeduino v4.2
- Arduino IDE 1.6.12
バージョンによって動作が異なることがあるのでご了承ください。
準備するもの
Lチカにあたって必要なものは下記の2つだけです。
- Seeeduino v4.2
- USB-Micro USBケーブル
Mac OS Xで使用するにはドライバをインストールする必要がないので、そのままUSBケーブルでパソコンとSeeeduinoを繋げます。Seeeduinoが正常にパソコンから電力を受け取ると、PWRのところが黄色に光ります。
注意
Windows搭載のパソコンにSeeeduinoを繋げると、自動でドライバのインストールを開始しますが、途中で失敗してしまいます。そのため、Windowsをお使いの方はこちらから手動でドライバをインストールする必要があります。
Arduino IDEのインストール
まずはArduino IDEをこちらからダウンロードして、インストールしてください。アプリケーションを起動するとこのような画面が出てきます。
Seeeduinoの追加
Arduino IDEにSeeeduinoを追加します。[Preferences]へと移動し、[Additional Boards Manager URL]と書かれたテキスト欄に下記のように入力します。
https://raw.githubusercontent.com/Seeed-Studio/Seeeduino-Boards/master/package_seeeduino_index.json
次に、[Tools]メニューの[Board: "Arduino UNO"]と書かれているプルダウンから、[Seeeduino V4(Atmega328P)]を選択してください。
さらに、先程と同じ[Tools]メニューの[Port]プルダウンから、「/dev/tty.USBmodem.」のような名前のものを選択します。
注意
Windowsの場合、「COM3」またはそれ以上の数字を選択します。
これで準備は整ったので、プログラムをボードへ書き込んでいきます。
プログラムサンプルを使う
Arduino IDEにはプログラムのサンプルが[File] > [Examples]内にたくさんあります。
Lチカをするには [01.Basics] > [Blink]を選びましょう。
すると上のようにプログラムが生成されると思うので、あとは上の左から2番目の矢印ボタン(ボードへ書き込み)をクリックするだけです。
書き込みを始めると赤と青のLEDが光り、やがて青のLEDだけが規則的にチカチカすると思います。このサンプルでは1秒ごとに青色LEDのオンオフを切り替えるものなので、そうなっていれば成功です。
さらにもう一歩
さて、これで一応のLチカはできましたが、これだけではただボードにプログラムサンプルを入れただけです。そこでもう一歩進んで、ボタンを押している間だけLEDを点灯する、というものを作ってみたいと思います。
ボタンからLEDを点灯する
使用するのはSeeed Studio製の「Grove Button v1.1」と「Grove Cable」。これをSeeeduinoに取り付けて、ボタンを押している間LEDを点灯する仕組みを作ります。
Grove Buttonを設置
Grove端子は凹型になっていて、形に合うようにポートにはめるだけです。専用の道具や知識が必要なはんだ付けは一切不要なので、誰でも簡単に設置することができます。
Seeeduino上には2つの「I2C」と1つの「UART」と書かれた計3つのGroveポートがあります。ボタンで使うのは「I2C」の方なので、下のように2つのうちどちらかに挿してください。
サンプルを少し書き換える
実はボタンでLEDを点灯するサンプルも[02.Digitals] > [Button]に用意されています。しかし、このサンプルであらかじめ指定されているボタンのピンの場所がSeeeduinoの場合異なるため、ボードに書き込んでもうまく動作しません。そこでこのサンプルを一部書き換えます。
Arduino IDEで使われるプログラミング言語は、C++ベースのArduino言語です。この「Button」サンプルで説明すると、void setup()内でピンモードを、void loop()内で実行内容を指定し、これらの関数の外で変数・定数を宣言しています。
SeeeduinoにおいてI2CのGroveポートは`A4`ピンにつながっています。つまり、サンプルで
const int buttonPin = 2;
となっているところを
const int buttonPin = A4;
と変更し、ボードへ書き込むと、ボタンを押している間だけLEDが光るようになります。
おわりに
あっという間に、しかも配線もプログラミングもせずに、簡単な仕組みをつくることができました。
さらにSeeeduinoで遊んでみたい、という方は、NodeBot kit for Beginnersもチェックしてみてください。