こんにちは、dotstudioでエンジニア兼ライターをしているちゃんとく(@tokutoku393)です。
最近、2020年に開始される「小学校でのプログラミング教育必修化」に向けた、教育という文脈でのプログラミングの話題が活発になっています。時代がIT化からIoT化へと移る中で、プログラミング教育にもIoT的な発想が必要だと考えられます。
これからのスマホネイティブ世代にとってスマホ同士が通信するITの世界は当たり前ですが、ArduinoやRaspberry Piのような「デバイス」と「身近なもの」がつながることにはまだまだ驚きがあります。デバイスを使って学ぶことで創造的で新しい発想がうまれやすいというような研究結果もあるそうです。
今回は、ワニ口クリップと単三電池で簡単に始められ、BLEでスマートフォンとのペアリングもできる「micro:bit」でプログラミングの世界への第一歩を踏み出してみましょう。
micro:bitとは
イギリスのBBC(英国放送協会)が企画・開発し、2015年7月にリリースされました。イギリスでは11歳と12歳の子どもたちに無償提供され、教育シーンでの活用が進んでいます。
公式サイトを見ても、「教育向けである」ことを前面に押し出していることがわかりますね。
日本では2016年末に互換機の「chibi:bit」がスイッチサイエンスから販売されていましたが、micro:bitの技適が通り、日本での発売に至りました。1,000円以上価格が下がって入手しやすくなり、Maker Fair Tokyo 2017での販売開始以来、売り切れ続出となっています。
micro:bit
- 正式名称:micro:bit(まいくろびっと)
- バッテリー:非搭載(JST製PHコネクタ搭載)
- Wi-Fi:非搭載
- Bluetooth:Bluetooth Low Energy搭載
- 税込価格:2,160円
スイッチサイエンスからはJST製PHコネクタ対応の専用電池ボックスが販売されています。
ワニ口クリップで挟む幅広のエッジコネクタ
micro:bitの大きな特徴の一つとして、ワニ口クリップで挟むことのできる幅広のエッジコネクタが挙げられます。3つのI/Oと3V、電源を挟むだけで接続することができ、簡単な電気の流れさえ理解すれば、プロトタイピングの作成を始めることが可能です。
今回は紹介しませんが、スピーカとmicro:bitをワニ口クリップで接続し、音を出す仕組みを簡単に作ることもできます。
JavaScriptと変換可能なブロックプログラミング
micro:bitは専用のエディタを使い、ブロックで視覚的にプログラミングができます。このブロックはJavaScriptのコードに変換することができ、JavaScriptで書いたコードをブロックに戻すこともできます。
また、Pythonエディタを使ってMicroPythonでのプログラミングも可能で、「一歩先へ進みたい」という際のステップも充実しています。
簡単なペアリングでスマートフォンとBLE通信
micro:bitにはBLE(Bluetooth Low Energy)が搭載されており、専用のスマートフォンアプリで簡単にペアリングすることができます。
スマートフォンアプリからコードを書き込むこともでき、一連の処理をスマートフォンだけで完結することができます。「PCを持っていない子どもでもスマートフォンなら持っている」というこれからの教育シーンにピッタリかもしれません。