SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

DeveloperZine(デベロッパージン)- エンジニアの意思決定を支える技術情報メディア ProductZine

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

スタートアップの世界観

すべてはユーザーのために――ファンクラブの「インターネット化」を目指すTHECOOの世界観

サービス開発をしたい、一緒に働きたい人がいる――スタートアップを選んだ理由

――お二人とも前職は大企業にお勤めでした。なぜ、THECOOに転職されたのか、その理由や経緯についてお聞かせいただけますか。

星川 私は2011年にGoogleに入社して、1年目は中小企業向けのGoogle広告のカスタマーサクセスを担当していました。技術に興味があったので異動願いを出して、アジアマーケットを中心に検索関連のデータ分析を3年ほど経験しました。Googleを選んだのはインターネットが大好きだったから。当時は世界でも一番の会社で、憧れないわけないですよね。でもGoogleで働いているうちに、もともと私はニコニコ動画やツイキャスのような文化の息が感じられるサービスを作りたいと思っていたので、だんだんと齟齬を感じるようになりました。ちょうどその頃に元上司で現THECOO代表の平良さんに誘われて、参加することにしたんです。2015年の8月でした。

 私も星川くんと同様、学生の頃に「Web 2.0」と言われていた時代に、その熱気に煽られました。就職するならインターネット関連の大手企業だろうということで、ヤフーにデザイナーとして入社したんです。そこではフロントエンド開発が主な仕事でしたが、最終的には1人で全部できるようなスキルを身に着けたいと思っていたので、ソーシャルゲーム全盛のDeNAにプログラマとして転職し、インフラが触りたくなってリクルートライフスタイルに転職しました。

星川 城くんとは大学時代から友人で、個人的にいろんなサービスを一緒に作ってました。変なサービスばかりでしたけど、まともなものとしては「外国人向けに日本の良さを伝えるクイズアプリ」を作って、2015年のYahoo! Japan Internet Creative Award アプリ部門で金賞をいただきました。出会ってから10年以上一緒にいますよね。

 その星川くんに誘われて、2016年11月にTHECOOに入社しました。本当はその1年前から誘われていたのですが、リクルートに転職したばかりだったので躊躇していたんです。でも星川くんが3か月のアメリカ遊学を経て「やること決まったから」と戻ってくると聞いたので、そのタイミングで私も合流することにしたんです。そして2017年の1月からfaniconの開発を一緒にはじめました。

――お二人とも大企業からの転職ですが、なぜあえてスタートアップに移ろうと考えられたのでしょうか。

星川 サービスを開発したかったのが第一の理由ですが、もうひとつは自分の力を試したかったからでしょうか。Googleでサービス開発をするチャンスがあったとして、その際はほぼGoogleの後押しがあるでしょう。となると、それは自分の力ではない感じがしますよね。

 私はスタートアップで働くとはまったく考えていなかったですね。考えていなかったのにその選択をしたのは、それだけの理由があったからなのでしょう。おそらくそのひとつは、ちょっと恥ずかしいですけど……「星川くんとやるから」かなと。特にきっかけがなければ今の環境のままでもいいかなと思っていたときに、お誘いを受けた。スタートアップに移るのは、サービスに魅力を感じてという人もいますが、人のつながりから選択する人も多いですよね。

スタートアップと大企業でそれぞれ向いている人の特性とは?

――実際に大企業とスタートアップでのメンバーに違いがあるとしたら、どのような違いがあるでしょうか。

 スタートアップの方が、ちょっとクセがある人が多いかなという気はします。個人技は得意だけれど、大企業の制度やルールを好まなかったり、評価制度に反発を感じていたり。能力の問題ではなく、向き不向き、気質の問題ではないでしょうか。人間的にはいいヤツでも、体制に取り込まれるのは嫌だという人はけっこう多いですから。大企業から出た途端に個性が爆発している人は多いですよね。

星川 仕事の好みもあるように思います。大きな組織だと、大きなプロジェクトの中で小さな部分をチューンナップすることが基本で、変に頑張りすぎても煙たがられるような。その中で効率的に上手くできた人が評価される。

 一方、うちはどうやったら全体がうまくいくかを全員が考えなくてはならないですからね。チューンナップどころか、全員がフルスロットル。アウトプットが全てで、そのアウトプットも最適化でなくて、ユーザーの反応が全て。それがダメだったらサービスとして成り立たないし。だから、うちにはエンジニアの評価制度すらないんですよ。意味がないですから。

 さらに仕事の難易度が上がった時、目指すべきポイントも違うかもしれません。大企業ですごい人って、人を巻き込んで大きなビジネスを組んでいく人でしょう。でも、スタートアップではいいモノをつくって立ち上げて、成果をあげられることですから。各論ですが、ユーザーが喜ぶと思ったらアプリ内に「打ち上げ花火」を、思いついた次の日にすぐ仕込めるかどうか。

星川 経験のあるエンジニアに対して、よく「視座をあげろ」と売上や経営などのマネジメント的な視点を求める傾向にありますが、むしろ「ユーザーに向き合うこと」に集中したほうが、結果に結びつくと思っています。C向けのサービスだと、インターネットではダイレクトに成果も返ってくる。だから、つくっている人間はそこに注力するべきだと思います。でも、大企業だと組織内の他部門との調整や、上司などの評価者を意識するなど、ピュアにユーザーだけに集中しにくいところはありますよね。

次のページ
スタートアップと大手企業で得られるスキルの違いとは

この記事は参考になりましたか?

この記事の著者

近藤 佑子(編集部)(コンドウ ユウコ)

株式会社翔泳社 CodeZine編集部 編集長、Developers Summit オーガナイザー。1986年岡山県生まれ。京都大学工学部建築学科、東京大学工学系研究科建築学専攻修士課程修了。フリーランスを経て2014年株式会社翔泳社に入社。ソフトウェア開発者向けWebメディア「CodeZine」の編集・企画・運営に携わる。2018年、副編集長に就任。2017年より、ソフトウェア開発者向けカンファレンス「Developers...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

伊藤 真美(イトウ マミ)

エディター&ライター。児童書、雑誌や書籍、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ライティング、コンテンツディレクションの他、広報PR・マーケティングのプランニングも行なう。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/11324 2019/02/21 11:00

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー