はじめに
ブログや解説記事を書くときのネタをどうやって探しましょうか? もちろん最新技術はネタになりますけど、いつもあるとは限りません。それに、せっかく書くなら、たくさんの人に読んでもらいたいですよね。新しくはないけど大勢の人に読んでもらえそうなネタって、どこに転がっているでしょう。
私(筆者)は普段からSNSなどでネタになりそうなことがあるとメモっています。それでも足りないときは、「困っている人」を探してみます。今回は、ネットで「困っている人」を探すやり方を紹介します。
対象読者
- テクニカルな文章を書いている人/書かなきゃならなくなった人
- その中でも、特にソフトウェア開発に関わっている人
テクニカルライティングの領域は広いですけど、この連載ではソフトウェア開発に関連した文書を主に想定しています。
「困っていること」を解決する記事は「困っている人」に読んでもらえる
せっかくブログなどに書くなら、たくさんの人に読んでもらえるネタを選びたいですよね。それは単純に言えば、大勢の人が知りたがっていることです。その一つは、新しく出てきた面白そうなこと。新技術についての話題です。まぁ、その「面白そう」がくせ者でして、新技術であっても「面白くなさそう」とか「自分には関係ないや」とか思われてしまっているネタは難しいのですけど。
もう一つは、「困っていること」です。プログラミングなら、「どうやって実現したらいいのか分からない」とか、「このAPIの使い方が分からない」といったことです。そういうネタなら、実際にそれで困っている人にはもちろんのこと、それに近いことをやっている人にも読んでもらえるでしょう。
さて、そういった「困っている人」はどこにいるでしょう? まずは、自分自身です。自分でプログラミングしていて困ったことに遭遇したら、同じ目にあう人はどれくらい居そうか想像してみましょう。大勢の人が遭遇しそうなことなら、きっとネタにできます。次に、チームで仕事をしているなら、作り方を教えてほしいと尋ねてくれるチームメイトです。2人、3人と同じことを聞かれたなら、世間には同じことで困っている人が大勢いると思って間違いないでしょう。
そのほかに、私の場合は勉強会やセミナーなどでも「困っている人」にちょくちょく出会います。講師として喋っているときやその後のフリーの時間に、「こういうモノを作りたいんだけど、どうしたら?」といった質問を受けることがあります。勉強会の休憩時間やその後の飲み会の席で、「そういえばこの間、◯◯ってAPIを使おうとしたらさ~」なんて話題が出てきたときも、要チェックです。
さて、以上のような話を直接聞ける範囲の人というのは限られています。もっと大勢の話を聞けるのが、ネットの海ですね。そこには、例えばSNSにも「困っている人」は大勢いるでしょう。ですが、SNS上でそういう人に遭遇するのはなかなか難しいものです。それよりも、ネット上で「困っている人」が最も集まっているところといえば、掲示板です。