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SORACOMでIoTをもっと楽しく、手軽に

「GPS マルチユニット SORACOM Edition」で、健康管理や肌の乾燥防止にも使える温湿度計測の仕組みを作ろう!

SORACOMでIoTをもっと楽しく、手軽に 第3回

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動くモノをトラッキングしてみる

 GPS マルチユニットで計測できる項目は、「温度」「湿度」だけではありません。デバイス名の頭にある通り、GPSを利用して位置情報を取得することができます。次に、GPS マルチユニットの「位置情報」で、動くモノをトラッキングする例を解説します。

バッテリー内蔵で持ち歩きも
バッテリー内蔵で持ち歩きも

 ゴールは先ほど利用した「SORACOM Harvest Data」で以下のように表示できるところまでです。

SORACOM Harvest Dataで位置情報を表示
SORACOM Harvest Dataで位置情報を表示

GPS マルチユニットの設定を変更して適用する

 現在の温湿度のデータを送信している設定から、GPSの位置情報を送信するように設定を変更します。

 左上[Menu]>[ガジェット管理]と進み、GPS マルチユニット管理画面を開きます。対象となるSIMにチェックを付けた後[デバイス設定変更]をクリックします。

SIMにチェックを付けて[デバイス設定変更]
SIMにチェックを付けて[デバイス設定変更]

 デバイス設定画面では、以下の通り変更を加えます。

送信内容

  • 「温度」「湿度」のチェックを外し、「位置情報」にチェックを付けます。
送信内容
送信内容

 それ以外の設定は変更の必要がありません。ページ下の[保存]をクリックします。

 最後は、GPS マルチユニットのファンクションボタンを押して設定を反映すれば準備完了です。

SORACOM Harvest Dataで地図を表示する

 温湿度と同様に、GPS マルチユニット管理画面で設定したSIMにチェックを付け[データを確認]から、データを表示します。

 この際、左側のグラフ種類から「地図」を選ぶと、位置情報が表示されます。

データの様子
データの様子

 GPS マルチユニットの通信であるLTE-Mはスマートフォンと同様に移動しながらでも通信できるため、例えば新幹線のような高速移動でも以下のように位置計測をすることが可能となります。

新幹線での高速移動の様子
新幹線での高速移動の様子

GPS マルチユニットをさらに使いこなすためには?

 GPS マルチユニットとSORACOM Harvest Dataを利用することで、環境情報や位置情報のデータ収集と簡易的なデータ確認がすぐに実現できることがお分かりいただけたでしょうか。

 ここからはさらに活用するための情報を紹介します。

送信間隔の調整とバッテリー

 今回はデータをすぐ確認できるようにするため、定期送信の送信間隔を1分に設定しました。内蔵バッテリーの消耗は送信間隔と密接な関係にあります。送信間隔が短ければ、バッテリーの消耗も早くなります。そのため、計測対象や環境によって送信間隔を検討することで、バッテリーでの稼働時間を延ばすことが可能です。

 当社で実測したところ、10分に1回の送信で約1週間(6.5~7.0日間)の稼働が確認されています。運用の目安と考えてください。

クラウド連携

 今回の紹介ではデータ収集にSORACOM Harvest Dataを利用しましたが、GPS マルチユニットのセンシングデータは、SORACOMの別のサービスを利用することで皆さまのシステムに連携することも可能です。

SORACOMサービスで広がるクラウド活用
SORACOMサービスで広がるクラウド活用

 それぞれのサービスの利用方法は、サービス紹介ページをご覧ください。

 便利なクラウドサービスを活用することで、実ビジネスでもGPS マルチユニットの活用の幅を広げていただければと思います。

おわりに

 最近はすぐに使えるデバイスも入手できるようになり、IoTをより簡単に始められるようになりつつあります。GPS マルチユニット SORACOM Editionは、センサーを内蔵しているのでセンサー選びや、初期設定、プロトタイプのデバイス製作の手間をなくすことができます。まずは、こういったすぐにできるデバイスで生活を便利にすることから始めてみてはいかがでしょうか。そしてビジネスで活用できるところまでIoTを学ぶことで、次のアイディアが浮かんでくるでしょう。

 最後になりますが、GPS マルチユニット SORACOM Editionを活用し、「今日から現場のデジタル化」を実現いただければうれしく思います。

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この記事の著者

松下 享平(株式会社ソラコム)(マツシタ コウヘイ)

 株式会社ソラコムの事業開発マネージャーとして主にデバイスの企画を担当しながら、エバンジェリストとして、SORACOMサービスを企業・開発者により理解、活用いただくための講演活動を担当。90年代半ばの地方ISPの立ち上げをキャリアスタートとし、主にインターネットを取り扱ったシステムインテグレーターを...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/12042 2020/03/23 11:00

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