SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

japan.internet.com翻訳記事

RailsでWikiシステムを作成する

Ruby on RailsによるWebアプリケーション作成の実例

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ダウンロード サンプルソース (76.1 KB)

Webアプリケーションフレームワーク「Ruby on Rails」を使用して、簡単なファイルベースのWikiシステムの作り方を学びます。驚くほど簡単に作成できます。

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

はじめに

 Ruby言語とRuby on Rails(略してRails)Webアプリケーションフレームワークは、ソフトウェアプログラミング業界に一大旋風を巻き起こしました。Rubyが登場してから10年以上が経ちますが、Railsフレームワーク自体は比較的新しいものです。しかし、非常に複雑なWebフレームワークの世界で悪戦苦闘している多くのプログラマに大変人気があります。

 この記事では、RubyとRailsを一緒に使うと、単純なWikiアプリケーションが簡単に作成できることを実証します。Railsは、データベースアプリケーションの作成に利用されるのが一般的ですが、この記事では、ファイルベースの永続化を説明します。というのは、私は個人的にファイルベースのWikiシステムの方が好きで、かつ、こちらの方がセットアップも簡単だからです。また、Railsを使ったデータベース以外のアプリケーション開発に関する情報はWeb上であまり公開されていないから、という理由もあります。なお、データベースへの切り替えは、Railsのデータベースサポートを使って手順どおりに行えば比較的簡単にできます。

必要なもの

 この記事の内容を理解するには、Ruby言語とRailsフレームワークに関する実用的な知識が必要です。そのどちらも初めての方は、既に公開されている次のDevXの記事をお読みください。

 さらに興味のある方は、本稿の最後の「参考資料」で紹介しているリンクも参照してください。

 サンプルのwikiを作成して実行するには、中核となる次の3つのソフトウェアをインストールする必要があります。

  • Rubyインタプリタ
  • RubyGemsパッケージングシステム
  • Railsフレームワーク

 また、テキストマークアップエンジンとしてRedClothというRuby gemが必要です。これらのソフトウェアはすべて以下の場所にあります。バージョンはこの記事で使用したバージョンです(注: これらのソフトウェアはリスト順どおりにインストールしてください)。

  1. Rubyインタプリタ(バージョン1.8.5)
  2. RubyGemsパッケージングシステム(バージョン0.9.2)
  3. Gems:

 以上すべてのソフトウェアをインストールしたら、次のコマンドを実行して構成をテストしてください。

  1. ruby -help
  2. gem --help(あるいはgem list --local)
  3. rails -help

本稿のWikiシステムの機能

 コードを確認する前に、本稿で作成するWikiシステム(名前は「RailsWiki」とします)の実装に必要な機能を検討してみましょう。一般的なWikiシステムでは、Webを介してコンテンツを簡単に追加、編集、削除できます。そこでRailsWikiでも、最低、次の操作ができるようにします。

  • Wikiドキュメントを新規作成する
  • 既存のWikiドキュメントを編集する(テキストマークアップ言語によるコンテンツの書式設定を可能にする)
  • 既存のWikiドキュメントを表示する(開く)
  • 既存のWikiドキュメントを印刷する
  • 既存のWikiドキュメントを削除する
  • 既に作成されたWikiドキュメントをすべてリストする(表示または削除目的)

 次に、これら高いレベルの機能要求(いわゆるユーザーストーリー)を実装するUIサンプル(モックアップ)を検討してみましょう。図1、図2、図3、図4はそれぞれ、ウェルカムページ、表示機能、編集機能、印刷機能のスクリーンショットです。RailsWikiの実装に必要な機能は、この4つの図にほぼ反映されています。

図1 Wikiのウェルカムページ
図1 Wikiのウェルカムページ
図2 Wikiの表示
図2 Wikiの表示
図3 Wikiの編集
図3 Wikiの編集
図4 Wikiの印刷
図4 Wikiの印刷

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
システムの設計

この記事は参考になりましたか?

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
japan.internet.com翻訳記事連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

japan.internet.com(ジャパンインターネットコム)

japan.internet.com は、1999年9月にオープンした、日本初のネットビジネス専門ニュースサイト。月間2億以上のページビューを誇る米国 Jupitermedia Corporation (Nasdaq: JUPM) のニュースサイト internet.comEarthWeb.com からの最新記事を日本語に翻訳して掲載するとともに、日本独自のネットビジネス関連記事やレポートを配信。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

Anil Hemrajani(Anil Hemrajani)

20年に及ぶプログラミング歴を持つ。多くの記事や一般読者向けの本を執筆し、業界関連の賞を多数受賞。世界の4大陸で講演を行い、ある有名な開発者コミュニティを創設した経験を持ち、成功企業の経営にも携わる。現在は独立コンサルタントとして活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/1343 2007/06/04 14:00

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング