今年のアップデートを簡単に紹介
ここまでWWDCの概要について説明してきました。そんなWWDCですが、2021年もさまざまなアップデートが発表されました! 待望のSwift Concurrency、SharePlayやUniversal ControlをはじめとしたOSの新機能など、注目すべきアップデートが数多くあります。毎年開催される上にセッション数も膨大ということもあり、キャッチアップに苦労される方も多いのではないでしょうか。そこで下記に示すようにWWDCのアップデートを大きく3つに分けて、次回以降の記事でそれぞれについてご紹介する予定です。
Swift ConcurrencyやXcode Cloudなど、開発環境の変化について
Swift Concurrency、Xcode Cloud、およびSwiftUIに挙げられるようなプラットフォームに限定されず広く使われていくであろうアップデートについてご紹介します。
Swift Concurrencyの登場によって、非同期処理をasync/await構文を使った簡単な記述に置き換えられるだけではなく、今まで以上に堅牢な並行性を担保できるようになります。また、Xcode Cloudを使うと今までGitHub ActionsやBitriseで行ってきたようなCIタスクを、Xcodeという普段使っている統合開発環境から設定することができるようになります。最後に、SwiftUIのアップデートによって今まで以上に便利にUIコンポーネントを利用できるようになることが期待できます。
図3. Swift Concurrencyによって簡単に記述できるようになる例が紹介されている様子(「WWDC 2021 — June 7 | Apple」より引用)
iOS/iPadOSに新たに追加された機能や変更点について
iOS/iPadOSに焦点を当ててアップデートを掘り下げます! 本稿でも触れたSharePlayを介してリモート環境下でもオフラインのような繋がりが可能になりました。また、Focus Modeや新しいNotificationによって大切な時間をより集中しやすい環境になりました。さらにiPadOSは、ホームへのウィジェット配置が可能となったことやAppLibararyの登場によって、さらに便利に使いやすくなりました。普段使うデバイスだからこそ、便利な使い方は知っておきたいはず。開発に役立てるだけではなく、日常を便利にする情報もあるかもしれません。
図4. SharePlayを使って音楽を共有している様子(「WWDC 2021 — June 7 | Apple」より引用)
watchOS/macOSに新たに追加された機能や変更点について
watchOS/macOSに焦点を当ててアップデートを掘り下げます! watchOSは睡眠時のトラッキングが改良され、より詳細な睡眠ログを取ることができるようになりました。また、2021年度に発売されたAirTagをサポートし、Apple Watchから持ち物を探せるようになりました。次にmacOSではUniversal Controlの発表によって、Apple製品間の操作がよりシームレスになりました。さらに、AirPlayによりmacOSでの音楽再生が可能になりました。加えて、Apple Watch はさらにヘルスケア機能を強め、macOSはさらに他製品との連携を強めました。
図5. 睡眠トラッキングのアップデートが紹介されている様子(「WWDC 2021 — June 7 | Apple」より引用)
おわりに
本稿ではWWDC2021の概要、主要なコンテンツ、目的、および開催形式についてご紹介しました。2021年も各OSのアップデートとそれを支えるテクノロジーの発表があり、2020年に引き続きワクワクする新情報にたくさん触れることができました。さらに、Swift ConcurrencyやXcode Cloudをはじめとした開発環境を変え得る大型のアップデートがあり、開発者にとっても重要な年になったはずです。
年々さらなる盛り上がりを見せるWWDCですが、そのセッション数は200を超えるため情報量も多いです。この連載を通して、新しく追加されたAPIや新OSの便利な使い方のキャッチアップにお役立て頂けると幸いです。特にざっとキーワードだけ拾いたい方や開発者ではないがアップデートを知りたい方におすすめです。
