米Astro Technology Companyは、JavaScript/TypeScriptに対応するWebフレームワーク「Astro」の新版である「Astro 3.0」を8月30日(現地時間)に公開した。AstroはMITライセンスで公開しているオープンソース・ソフトウェア。
新版では、Webページの移行時にフェードやスライドなどのアニメーション効果を加える「View Transitions」APIが加わった。ページ表示にアニメーション効果を加える機能は、Webサイトを単一のWebページで構成するシングル・ページ・アプリケーション(Single Page Application)でのみ利用可能なものだったが、Astro 3.0ではWebフレームワークとして初めてこの機能を取り込んだ。
View Transitions APIを利用すると、クライアントのWebブラウザでJavaScriptを実行しているかのようなアニメーション効果を得られるが、実際はすべてサーバー側で処理しているという。そしてView Transitions APIは、わずかな量のコードを追加するだけで利用できるという特徴もある。
また、Webアプリケーションで使用する画像を最適化する機能が安定版となった。この機能では、画像のサイズを縮小したり、ファイル形式を変換して画像ファイルのサイズをなるべく小さくするほか、米Vercelが提供するCDN(Contents Delivery Network)を利用して、ユーザーから見てより近い位置にあるサーバーから画像をダウンロードできるように画像ファイルを世界中のサーバーに分散配置する機能が利用できる。
そしてAstro 3.0では、ページ描画の性能が改善した。検証では、Astro 2.9に比べて描画性能がおよそ30%向上し、場合によっては75%向上することもあったとしている。このほかにも、CDNを利用したファイルの分散配置や、出力するHTMLファイルの縮小などの新たな機能が利用可能になっている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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