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Women Developers Summit 2023 セッションレポート(AD)

エンジニア急増中のクラスターが編み出したリモートワークのベストプラクティスとは?

【B-4】今だからこそ伝えたい、クラスターのフルリモートにおける生産性についてのお話

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遠方在住エンジニアと出社が必要な社員が混在するなか、出社日のルールを制定

 いったん現状に視点を戻そう。コロナ禍で半ば強制的に始まったリモートワークだが、定着してきたのではないだろうか。3年半も過ぎるとデスクや椅子、ネットワークなど自宅環境が整備され、自分なりのワークライフバランスのとりかたが確立し、チャットやWeb会議の作法にも慣れてきて、リモートワークでもこなせるようになってきた。勤怠管理のツールや運用も改善され、評価制度も追いついてきたところだ。

 しかしリモートワークの課題はまだ残る。asukaleido氏は「受け身の人はまだまだ残る」と指摘する。他にもコミュニケーションが不足すること、会社の空気感がつかめなくなる、書類のやりとりもある。また多くが頭を抱えているのがジュニア(若手)の育て方だ。しかし徐々に解決策が充実してきているところだ。まだ奥深いものは適応しきれてないところもあるが、時間と経験の蓄積が解決していくのかもしれない。

 asukaleido氏は「しかしながら我々は『今』を生きて、仕事をしています。来たる『将来』を先取りしながら、『今』の課題に立ち向かうリモートワークには意味があると思います。クラスターはエンジニアがフルリモートとなっていますので、その実態から何かしらの示唆を感じてほしい」と力を込める。

 あらためてクラスターだが、先述した通り2015年に設立した企業だ。コロナ以前の社員は35名ほどだった。スタートアップということもあり、意識合わせと意思決定のためにリアルベースのコミュニケーションを重要視し、週4日は対面勤務、疲労がたまる金曜は在宅で作業してもいいくらいの温度感だった。新型コロナウイルスの緊急事態宣言が発出されるとフルリモートとなり、それを越えると(社員は50名ほどに拡大し)週1日出社で一体感や結束力を高めていた。

 2021年12月以降になると採用強化で社員が100名を突破し、遠方の社員も増えてきた結果「週1日出社は厳しい」という声が顕在化してきた。エンジニアならフルリモートでもいいが、企業向けビジネスをしている部門では来客対応があり、メタバース関連では専用スタジオでの勤務が必要になり、管理部門では書類の処理もある。全社で勤務形態を統一することは難しかった。

 とはいえ、完全に裁量に任せて自由にしてしまうと問題も出てくる。せっかく出社しても、出社していない人とは認識を合わせにくい。1人でもリモートワークがいると会議はオンラインにせざるをえず、(会議室が足りず)オフィススペースでWeb会議をする人が増えると騒音が発生してしまうことにもなる。出社のタイミングがバラバラでは、出社のメリットが薄れてしまう。

 そのため現時点での出社は、クリエーター(エンジニア・デザイナー・CG)は月1日(最終水曜日)、法人部門は週3日(毎週月・水・金曜日)、その他は週1日(毎週水曜日)というルールとなり、月末の水曜日には全員がそろうようになっている。なお交通費は都度精算する。

現在の勤務制度
現在の勤務制度

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この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

フリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Onlineの取材・記事や、EnterpriseZine/Security Onlineキュレーターも担当しています。Webサイト:http://emiekayama.net

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

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