エンジニアのためのキャリアプランニングプロセスとは?
現代のエンジニアの職業選択やキャリアパスに大きな影響を与えているトレンドは次の3つに大別できるという。
1.技術の進化
AI、ビッグデータ、ブロックチェーンなど新しい技術が次々に出現している。ものによっては従来の職種に置き換わり、同時に新しい職種を生むなど、職場環境を変容させている。これによりエンジニア個人も技術の変化に適応するために、新しいスキルを習得することが求められている。
2.職業の多様化
技術の進化に伴い、職業の多様化も起きている。新しい技術領域が生まれると、その技術を活用したサービスが生まれ、それに関連した専門知識を持つ人材が求められる。
3.働き方の変化
従来の正社員を前提とした働き方ではなく、フリーランスのように柔軟な労働形態も注目されている。またコロナ禍でエンジニアの間ではリモートワークが普及した。
こうしたなかでそれぞれが充実したキャリアを構築するためのポイントとして、hokan 横塚出氏は「個人の強みと独自性の発揮」と「変化への適応力」の2つを挙げた。前者は自分自身の強みを理解し、独自性を市場に提供することになる。ここでは他者からの認識とずれていないか確認することも重要だという。後者は新しい状況や挑戦に柔軟に対応する能力であり、技術の進化や市場の変動に迅速に対応することにつながる。
横塚氏自身、社会人になりたての時代は無我夢中で働いており「しっかりとした就職活動をしてこなかった」と反省しつつも、いま振り返ると「自分自身の強み、興味、価値観をしっかり自己認識することの重要性は計り知れない」と述べる。
またエンジニアマネジメントを通じて、キャリアプランニングのプロセスを理解することの重要性も痛感しているところだそうだ。簡単に言うと、まずは自分に対しての認識、理解、振り返りをするところが起点となる。その上で情報収集を行う。現在どんなエンジニアがマーケットから求められていて、どんな職種があるのかなどを調査する。次に、自分がどこにマッチしているのか、目指すべき方向の決定と達成するためのプランニングを精緻にしていく必要がある。そしてスキルを向上・定着させるために日々研さんを続けることも重要となる。「この4つを繰り返すことこそ、自分のキャリアを積み上げていける」と横塚氏は言う。