米IDCは、アジア太平洋地域において、AIを中心としたシステムのためのソフトウェア、サービス、ハードウェアを含む生成AIの導入が、かつてないほど急増しているとする調査結果を、4月16日(現地時間)に発表した。生成AIへの支出は、2027年までに260億ドルに急増し、2022年〜2027年の年間平均成長率(CAGR)は95.4%に達することが見込まれる。
同社は、アジア太平洋地域における生成AIの採用について、おもに企業が生成AIアプリケーションに特化したデータおよびインフラストラクチャプラットフォームの開発に多額の投資を行っていることから、北米と同等の成長率になると予測する。生成AIへの投資は今後2年以内に頂点に達し、その後安定期に入ると見込まれており、中国は今後も生成AIの支配的な市場としての地位を維持するものの、今後数年間で日本とインドにおけるAI市場は急速に拡大する、との予測を示した。
生成AIテクノロジへの支出では当初、コアインフラストラクチャの強化、IaaSへの投資、セキュリティソフトウェアの強化に目が向けられる。その後、広範な導入フェーズにおいて、サービスとして提供されるオープンソースAIプラットフォームの導入に焦点が移り、最終的に組織が競争力を獲得するために生成AIを迅速に統合すべく支出が急増するという、新たなテクノロジ市場でよくみられる典型的な緩やかな成長とは異なる展開となるという。
生成AIが急成長している分野としては、金融サービス部門、ソフトウェアおよび情報サービス業界、政府機関を挙げている。金融サービス部門では、業務の効率化、反復的なタスクの自動化、不正検出や複雑なドキュメントの作成といったバックオフィスプロセスの最適化に利用されている。ソフトウェアおよび情報サービス業界では、マーケティング、データ分析、ソフトウェア開発といった広範な分野で生成AIを活用する。政府は、生成AIの教育と訓練を推進する取り組みの先頭に立つとともに、生成AIの活用にともなって新たな雇用の創出を促進する立場にある。
急速に進化するアジア太平洋地域の小売市場では、業者が競争において優位に立つために、生成AIへの注目が高まっていると指摘した。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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