挑戦心と行動力がカギ──なぜ派手髪のエンジニアは成長し続けるのか
──若手エンジニアの成長を応援するため、ウィルゲートではどのような取り組みを行っていますか?
ZOEさん:ウィルゲートは会社のミッションとして「一人ひとりが『will』の実現に向けて前向きに挑戦できる社会、挑戦することが周りの人々へと波及していく世界」をつくっていくと掲げています。行動指針の中にも「自分の『will』に向き合う」というバリューが明文化されていて、社員がやりたいことに向き合い、挑戦を応援する文化があります。
こうした文化を大事にしたうえで、新卒研修を行っています。特に1on1では、上長の他に組織デザインチームのメンバーともお話ししてもらいます。縦のラインと斜めのラインを組み合わせたサポート体制が特徴です。2つのラインがあることで、バランスのとれた成長を促せると思っています。
さらに「5%ルール」も導入しています。これは、Googleの「20%ルール」から採り入れたものですが、業務時間の5%を自己研さんに充てることができる制度です。また、MBO(目標管理制度)では「自分の成長のためにこういうキャリアを目指したい」という相談だけでなく、若手社員の「何を目指したらよいか分からない」という悩みにも、1on1を通じて一緒に目標を考えたり、適性や興味を探ったりする手助けをしています。
エンジニアがある程度成長してきたら、隔週で開催している定期技術研修への参加も提案します。これは社内のハイグレードなエンジニアが社外で新しく学んできたことを、社内ナレッジとして共有する研修です。他にもことみんが話していたSlackのtimesチャンネルでは、疑問を投げかければ誰かが反応してくれる分報文化があります。
──優秀な若手エンジニアに共通するポイントはありますか?
ZOEさん:明るい髪色かな(笑)。というのは半分冗談ですけど、失敗してもへこたれず挑戦を継続できる人は伸びると実感しています。最初から優秀である必要はなく、挑戦することでどんどん優秀なエンジニアになっていくんです。ことみんはまさにそのような若手で、挑戦を成功に変え、獲得した成功体験をもとにどんどん次の挑戦へと進んでいきます。
また、アドバイスされたことを素直に「とりあえずやってみる」姿勢も大事です。まずは行動してみて、その結果を振り返ってから次にやることを考えるという具合です。疑問を持ちすぎたり言い訳をしたりしていると、どうしても行動に移すのが遅れてしまいます。行動が早い人は伸びるのも早いです。
ことみんさん:物おじせず挑戦を継続するマインドと、人のアドバイスを素直に聞ける人柄がうまくまとまると、派手な髪色になると。
ZOEさん:まとまったね!(笑)
──若手エンジニアに、普段の業務の中で意識してほしい点はありますか?
ZOEさん:これはエンジニアに限らず全ての人に言えることですが、物事の意義や「なぜそうするのか」という理由を考えることが大切だと思います。もちろん意味がないものもありますが、意義を考えることで「意味がない」と気づき「じゃあやめよう」という意思決定につながります。
また理由がわかると仕事のクオリティも上がります。上司の視点から「なぜこれを自分に依頼したのだろう」と物事を俯瞰できるようになるからです。これは視座を高めることにもつながります。逆に言えば、自分の作業に対して「本当にこれでいいのか。最適なのか」と問いかけることでプロ意識も育まれます。自分のアウトプットに対して誰かが「なぜこうしたのか」と疑問を出したときに、自分なりの答えがある状態を続けていくと、価値の高い仕事や業務ができると思います。
究極的には、自分の考えた答えが間違っていてもいいんです。「自分はこう考えました」と記録しておくことが大事で、もし間違っていても後から訂正できます。しかし、考えてなければ訂正することすらできません。
──ウィルゲートの若手エンジニア支援について、今後の展望を教えてください。
ことみんさん:「エンジニア基礎」にはまだブラッシュアップできる部分があるので、来年以降もアップデート版を公開できると嬉しいです。また「エンジニア基礎」以外のコンテンツも公開できたらいいなと思っています。
私個人としては、後輩をサポートするときに「こうすれば直るよ」とすぐに答えを教えるのではなく、原因を一緒に確認しながら進めることを意識しています。教えて終わりではなく、次からは後輩が自分で原因を考えられるように促すためです。年次が上がってきたので、先輩としての姿勢もアップデートしていきたいですね。
ZOEさん:現在社内では、勉強会やさまざまな企画を行っていますが、将来的には新卒研修を他社と合同で行うのも面白そうだと感じています。自分自身、教育を強みにしているので、こうした1on1のやり方やノウハウは、社外での登壇を通して伝えていけたらいいなと考えています。