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脱落者が出がちな社内イベントを継続させるには? ITエンジニアが技術力で支える健康推進プロジェクトに学ぶ

【23-A-4】はたらくを楽しく!エンジニアの健康と協働を促進する社内イベントの仕組みと技術

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脱落者が出がちな社内イベント、継続させるコツとは? 

 オンラインイベントを継続するのは、なかなか難しい──。そんな時、フランスからベランダマラソンで42.2キロメートルを完走したというニュースが飛び込んでくる。WHPも刺激を受け、「走るのは無理でも、歩くのなら在宅勤務でできるはず」という発想に至ったという。

株式会社Works Human Intelligence
株式会社Works Human Intelligence 発地 大地氏

 しかしながら、継続が難しいのは体験済み。そんな時、発地氏は2019年のデブサミでゲーミフィケーションについて学んだことを思い出した。ゲーミフィケーションの要素である「課題」「報酬」「交流」を組み込むことでユーザー体験が向上し、離脱しにくくなるというものだ。さらに2021年のデブサミのセッションからヒントを得て、スクラムや目標設定、作業興奮などを盛り込み、スクラムのアジャイルフレームワークを使おうと考えた。

 それらを取り込みつつ創り上げたのが、前述のオンラインウォーキング大会「Connected Walking」だ。スクラムのスプリント、バックログ、プランニング、レトロスペクティブ、インクリメントなどを意識して盛り込み、ゲーミフィケーションの要素である課題・報酬・交流を織り交ぜている。

ゲーミフィケーションやスクラムの要素を社内イベントの継続に適用

 まず仮説検証のため、2021年の新卒研修で50人を対象にスモールスタートを実施。ルールは、(1)各自、目標歩数を決めて歩く、(2)記録用スプレッドシートに歩数を毎日入力する、(3)週1回振り返りアンケートに答える、(4)設定ミッションにチャレンジする、の4つのみ。チームと個人でポイント獲得を競うというものだ。

 実際の手法について、本川氏が時系列にて紹介した。まずは参加エントリー。自分たちでチームを作ってエントリーするほか、個人でエントリーしてランダムなチームに参加することもできる。チームが確定すると、Slack上に自チーム専用の「チームチャンネル」が自動で作成され、メンバーが招待される。イベント期間が開始されると、ミッション内容が記された「ビンゴカード」が配布されるので、チームメンバーと分担して取り組み、ビンゴを揃えるとポイントがもらえる。

BINGOの例

 ミッションの達成写真をチームチャンネルに投稿し、”Walk fun!”の絵文字をつけると、Reacji Channelerで参加者が全員入っている全体チャンネルへ転送され、みんながリアクションで応援してくれる。翌日にはBotから歩数入力のリマインドが届き、歩数を確認して記録するという流れだ。

歩数入力のリマインドが届き、記入につなげる

 そして、木曜日になると、botから週末に向けてリマインドが届く。個人宛に歩数とクリアしていないミッションを知らせ、週末の実施を促すというわけだ。そして、月曜日には「週次振り返りアンケート」が送られ、KPT(Keep/Problem/Try)を回答し、次週の目標が設定される。これを4週(4回)繰り返し、イベントが終了したら得点上位のチーム&個人、Slackを使ったチーム、リアクションが多かった投稿などが表彰される。

 2023年11月の実施では、CxOも積極的に写真を投稿し、社員との距離が縮まった。また、クロージングイベントの開催や、上位入賞チームと取締役会長とのプライズランチも実施している。本川氏は「健康経営の一環として、経営層が積極的に参加・支援をしてくれたことで、イベント盛り上げの追い風となった」と評した。

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イベントの全社展開に伴い、運営の自動化をすすめる

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウ マミ)

エディター&ライター。児童書、雑誌や書籍、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ライティング、コンテンツディレクションの他、広報PR・マーケティングのプランニングも行なう。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

丸毛 透(マルモ トオル)

インタビュー(人物)、ポートレート、商品撮影、料理写真をWeb雑誌中心に活動。

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

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