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Developers Summit 2024 Summer レポート

「目標設定は好きですか?」苦手意識を乗り越え、目覚ましい成果を生み出す方法をカケハシ・小田中氏に学ぶ

【24-A-1】目標設定は好きですか?アジャイルとともに目標と向き合い続ける方法

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 プロジェクトの「出入口」である目標設定。1つの目標を達成したのち、また次の目標に向かって進むという営みは、エンジニアだけではなく多くの職種に共通する。しかし、エンジニアリングにおける目標設定が特異なのは、エンジニア個人と企業の成長の双方に貢献できることだ。目標設定の意義や、目標達成までの道中で気を付けるべきポイントについて、株式会社カケハシ・エンジニアリングマネージャーの小田中育生氏に聞いてみよう。

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なぜ目標設定に対して苦手意識が生まれてしまうのか

 エンジニアによって好き嫌いが分かれやすい目標設定。講演は、目標設定の意義を解説することからスタートした。小田中氏は目標がもたらすものとして、「明確な方向性とゴールへの集中」「モチベーション向上とパフォーマンス発揮」の2種類のメリットを挙げた。

株式会社カケハシ Service Development Division エンジニアリングマネージャー 小田中 育生氏
株式会社カケハシ Service Development Division エンジニアリングマネージャー 小田中 育生氏

 ビジョン達成に至るまでには多くの選択肢から最善を選ばなければならないが、選択肢が多すぎると進むべき道を見失ってしまう。これが「明確な方向性とゴールへの集中」であり、小田中氏は目標設定を「ビジョンへの道のりを見極め、自分たちの手札を見極め、それで解決する課題を定める」ことだと定義した。

 「モチベーション向上とパフォーマンス発揮」に関しては、Edwin LockeとGary Lathamの目標設定理論を引用。この理論によれば、「少し背伸びをした」程度の難易度かつ、強く達成したいと思える目標が、最もパフォーマンスを引き出し、成長を促すという。

高いレベルへの挑戦が多くの経験値をもたらす
高いレベルへの挑戦が多くの経験値をもたらす

 目標設定の利点について説明したところで、小田中氏は会場のエンジニアに「目標設定は好きですか?」と問いかけた。多くのエンジニアは好きだと反応を示したものの、「そうでもない」「大嫌い」という意見も散見された。

 こうした苦手意識が生まれる理由については、「納得感のない目標」と「目標達成率と評価の直結」の2点が挙げられた。まず前者について、小田中氏は「なぜこの目標を目指すのか」が見えなければモチベーションが上がらないとしたうえで、そうした目標のもとで困難に直面すると「まあしょうがないよね」となってしまい、最終的に目標未達に終わると示した。

 後者に関しては、目標を達成できないことがすなわち低評価につながってしまうと、チャレンジングな目標を避けるようになるという。そして保守的なラインに留まることが続くと、「ワクワク感が薄れ、組織が目指す理想像への道のりも遠のいてしまう」のだ。

 小田中氏によれば、組織の理想像と個人のモチベーションを結びつけるには、「目標が具体的かつ明確であること」「自分を含めたチーム全体がミッションに共感し、この目標を目指したいと思えること」の2点が重要だという。このうえで目標と評価を切り離し、メンバー同士の相互理解がある環境を整えることで、大きな成果を生み出せる目標を設定できるわけだ。

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苦手意識を乗り越え、「良い目標」を設定するには?

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この記事の著者

丸毛 透(マルモ トオル)

インタビュー(人物)、ポートレート、商品撮影、料理写真をWeb雑誌中心に活動。

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

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中島 佑馬(ナカシマ ユウマ)

 立命館大学卒業後、日刊工業新聞社にて経済記者として勤務。その後テクニカルライターを経て、2021年にフリーランスライターとして独立。Webメディアを中心に活動しており、広くビジネス領域での取材記事やニュース記事、SEO記事の作成などを行う。

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