PE-BANKは、全国のITフリーランスエンジニアを対象に実施した、「フリーランス新法(フリーランス・事業者間取引適正化等法)に関する実態調査」の結果を、10月24日に発表した。同調査は、10月10日〜18日の期間に行われ、360件の回答を得ている。
調査対象者に、取引先が原因でトラブルが起きた経験があるかを尋ねたところ、「よくある」(11.7%)と「たまにある」(47.2%)を合わせた割合は58.9%に達した。
取引先と契約書を取り交わしているかを尋ねた質問では、「必ず取り交わしている」という回答が28.1%に留まっている。
取引先が原因でトラブルが起きた経験が「よくある」または「たまにある」と答えた人に、どのようなトラブルを経験したことがあるかを尋ねたところ(複数回答)、「報酬の支払い遅延や不払い」(49.1%)がもっとも多く、「不当な減額交渉」(40.4%)、「追加修正の無償対応」(31.6%)がそれに続いた。
フリーランス新法について知っているかを尋ねた質問では、「あまり知らない」(32.8%)と「まったく知らない」(36.9%)を合わせた割合が69.7%に達している。
フリーランス新法について「知っている」または「少し知っている」と答えた人に、フリーランス新法について理解しているかを尋ねたところ、「すべて理解している」は16.5%に留まった。
フリーランス新法における発注者側の義務に対して、何を一番評価するかを尋ねた質問(複数回答)では、「報酬支払期日の設定と期日内の支払いの徹底」(63.3%)が最多となり、以下「書面などによる取引条件の明示」(60.6%)、「禁止行為の是正」(46.8%)が続いている。
フリーランス新法について「知っている」または「少し知っている」と答えた人に、フリーランス新法の施行によって発注者とトラブルがなくなり、より円滑な取引ができるようになると思うかを尋ねたところ、「あまりそう思わない」(28.4%)と「まったく思わない」(6.4%)を合わせた割合が34.8%を占めた。
フリーランス新法の施行によって発注者とトラブルがなくなり、より円滑な取引ができるようになると「あまりそう思わない」または「まったく思わない」と答えた人に、その理由を尋ねた質問(複数回答)では、「新法で定められても立場が弱く、不当性を感じても取引先に打診できるか不安」(57.9%)がもっとも多く、「企業側が新法について理解浸透するのかが不安」(47.4%)がそれに続いている。
フリーランスに案件を紹介するエージェントサービスに登録しているかを尋ねたところ、「登録している」とする回答は14.7%に留まった。
フリーランスに案件を紹介するエージェントサービスに「登録している」と答えた人に、取引先との間に仲介者がいることで、どのようなメリットを感じられるかを尋ねた質問(複数回答)では、「業務調整がしやすい」(62.3%)が最多となり、以下「トラブルが起きにくい」(47.2%)、「報酬や条件の交渉がしやすい」(43.4%)が続いている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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