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Developers Summit 2025 セッションレポート(AD)

有志の取り組みが組織を動かす、atama plusがエンジニア主導で行ったイノベーション創出術

【13-D-5】現場の種を事業の芽にする - エンジニア主導のイノベーションを事業戦略に装着する方法 -

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 エンジニアリングの現場では、日々の業務に追われる中で、イノベーションを生み出す余地が限られていると感じることが多い。EdTechスタートアップのatama plusも例外ではなかった。同社のVPoE(Vice President of Engineering)である前田和樹氏は、事業目標の達成を重視する経営層と、新しい技術を通じた価値を訴求したいエンジニアとの間に生じるジレンマを指摘する。そうした状況下で、いかにして画期的な技術革新を実現できるのか。そのヒントが、「Developers Summit 2025」の前田氏の講演で語られた。

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イノベーションを起こす難しさ

 「エンジニアリングの現場にいながら、イノベーションを生み出せていないことにフラストレーションを抱えていないだろうか」。atama plusでVPoEを務める前田和樹氏は「Developers Summit 2025」の講演の冒頭で会場に呼びかけた。2年ほど前、atama plusに入社した前田氏は「最先端の学習サービスを提供するスタートアップだから、常にイノベーションが起こっているに違いない」と想像していたが、時間もリソースも限られる中でイノベーションを生むのはなかなか難しいと痛感したと語る。

atama plus株式会社 VPoE 前田和樹氏
atama plus株式会社 VPoE 前田和樹氏

 イノベーションは、大きく3つに分類できる。既存製品を継続的に改良し価値を高める「漸進的イノベーション」、新技術を活用して大きな価値の飛躍を生み出す「画期的イノベーション」、そして既存市場の構造そのものを覆す変革をもたらす「破壊的イノベーション」だ。

 この3つのうち、事業責任者が好むのは漸進的イノベーションだと前田氏は言う。KPIの達成や事業ロードマップに沿った開発などの考えるべきことが山積みの中で、成功するかどうかも分からない画期的・破壊的イノベーションに人員や予算を割くよりも、確実に価値を積み上げられる漸進的イノベーションにリソースを当てたいというのが本音だ。

 だが、エンジニアは画期的・破壊的イノベーションに寄与したいと考えている。生成AIのような、世の中が大きく変わる技術革新に自分が関われないことは、自身の市場価値やキャリアにおいてリスクと感じるからだ。

 双方の思惑がすれ違う中で、はたしてイノベーションは起こせるのか。

 「弊社のサービス利用者は、タブレットやPCで勉強するのが当たり前のテクノロジーネイティブ世代。世の中で当たり前とされる技術・体験に追従する必要性が大きい。時代に合わせたイノベーティブな進化が強く求められており、それを誰もが理解して焦りを感じていた」(前田氏)

 そんなジレンマを抱えながらも昨年、画期的イノベーションと言えるサービスの開発を実現した。それが「AIステップ解説」だ。

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生成AI活用でより深い学習を支援する「AIステップ解説」

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この記事の著者

谷崎 朋子(タニザキ トモコ)

 エンタープライズIT向け雑誌の編集を経てフリーランスに。IT系ニュースサイトを中心に記事を執筆。セキュリティ、DevOpsあたりが最近は多めですが、基本は雑食。テクノロジーを楽しいエクスペリエンスに変えるような話が好きです。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山出 高士(ヤマデ タカシ)

雑誌や広告写真で活動。東京書籍刊「くらべるシリーズ」でも写真を担当。

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。

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提供:atama plus株式会社

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