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SOMPOホールディングスはデータにどう向き合うのか? データ統合プロジェクトのリアルに迫る

【17-B-8】唯一の“源泉”を創るデータ統合プロジェクトのリアル

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 組織の規模が大きくなればなるほど、データの一貫性・信頼性を担保する仕組みの構築は、至難の業となる。SOMPOホールディングスではそんな「唯一の“源泉”」を創ることを目指し、グループを横断したデータ統合プロジェクトを進めている。契約情報や保険金情報など、多岐にわたるデータがサイロ化していた状況から脱却するために、同社ではどのようなアプローチを取ってきたのか。SOMPOホールディングスでシニア・データアーキテクト兼シニア・データエンジニアを務める斎藤 友樹氏が語った。

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「唯一の“源泉”」を創るデータ統合プロジェクトが必要だった理由とは

 損保ジャパンをはじめとする国内損害保険事業のほか、国内生命保険、海外保険、介護・シニア事業など、幅広い領域でさまざまな事業を手がけているSOMPOホールディングス。なかでも斎藤氏が所属する「SOMPO Digital Lab」は、SOMPOグループのDX推進を担うイノベーション部門だ。

SOMPOホールディングス株式会社 デジタル・データ戦略部 シニア・データアーキテクト 兼 シニア・データエンジニア 斎藤 友樹氏

SOMPOホールディングス株式会社 デジタル・データ戦略部 

シニア・データアーキテクト 兼 シニア・データエンジニア 斎藤 友樹氏

 同部門には、デジタルやデータの深い知見を持つ専門人材が多数在籍し、グループ各社の課題解決に向けて伴走しながらプロジェクトを推進している。そのうちのひとつが、今回紹介されたデータ統合プロジェクトである。

 なぜこのプロジェクトが立ち上がったのか。まずは保険事業でどのようなデータが扱われているのか、ざっくりと把握しておこう。

 保険契約が成立すると、代理店によって、契約者や契約内容などの情報を“収入系”のデータベースに登録する「契約計上」という処理が行われる。一方で、事故が発生して保険金の支払いをする際には、事故の担当者が“出金系”のデータベースに記録する。これらのデータは、入出金や請求などを処理する「清算・収納システム」や、販売実績や営業実績を集計する「成績システム」などの業務処理を担う中間システムを経由し、さらにその一部のデータは経理会計システムにも供給されている。

 これらのデータは、部門ごとに保有する個別のシステムを通じて活用されていたが、システムによってデータの定義や集計方法、集計タイミングなどにばらつきが生じ、数値の不整合による混乱を招いていた。また、このような状況からデータのサイロ化が起き、システムやデータに関する知見やノウハウが部門内に閉じてしまっていたことから、組織全体としてのデータ活用が進まない状態に陥っていた。

グループ横断で「唯一の“源泉”」を必要としたワケ
グループ横断で「唯一の“源泉”」を必要としたワケ

 「この状況を打破するためにやるべきことは、ただひとつ。今まで分断された環境で運用されていた部門ごとのシステムを段階的に統廃合し、共通のロジックで定義されたビューを通じて、誰もが同じ品質・定義のデータにアクセスできる状態を目指すことにした」(斎藤氏)

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

 フリーライター。IT系企業のマーケティング担当を経て2010年8月からMarkeZine(翔泳社)にてライター業を開始。2011年1月からWriting&Marketing Company 518Lab(コトバラボ)として独立。共著に『ひとつ上のFacebookマネジメント術~情報収集・人脈づくり...

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丸毛 透(マルモ トオル)

インタビュー(人物)、ポートレート、商品撮影、料理写真をWeb雑誌中心に活動。

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

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