はじめに
本連載では、FlashやDHTMLによるリッチクライアントアプリケーションを作成できるOpenLaszloについて説明していきます。OpenLaszloはオープンソースとして公開されており、誰でも無償で利用できます。作成されるアプリケーションは、FlashまたはDHTMLなので、ブラウザがあれば大抵は動作します。
対象読者
- HTML、JavaScriptを使用した開発を行ったことがある方
- Flashを使用した開発を行ったことがある方
- OpenLaszloについて興味がある方
OpenLaszloの概要
OpenLaszloは、Laszlo Systems社がLaszlo Presentation Server(LPS)として開発したもので、2004年10月にオープンソース化されOpenLaszloと名前を変えて公開されました。2007年3月には、DHTML(Ajax)に対応したバージョン4.0.0がリリースされました。2008年12月には、swf9に対応したバージョン4.2がリリースされました。
OpenLaszloの利点
- 誰でも無償で利用できます。CPL(Common Public License)のもとでオープンソースとして公開されています。
- 画面などユーザーインターフェースの部分はLZX言語(XML)で記述します。イベントなど処理の部分はJavaScriptで記述します。JavaScriptでプログラムを書いたことがある人ならば容易に習得できます。
- Flashのリッチなユーザーインターフェースを持つアプリケーションが作成できます。
- swfに加えてDHTML(Ajax)によるアプリケーションの開発ができます。
インストール方法
バージョン4.2のWindows版のインストールについて説明していきます。
JDKのインストール
OpenLaszlo自体はJavaサーブレットです。従って、動作させるにはJDKが必要になります。JDKをサン・マイクロシステムズ社のサイトからダウンロードして事前にインストールしておく必要があります。OpenLaszloをインストールすると、Tomcatも一緒にインストールされるので、別途、サーブレットエンジンをインストールする必要はありません。
OpenLaszloのダウンロード
OpenLaszloのサイトからWindows版のインストーラをダウンロードします。
「Go directly to the download」をクリックするとダウンロードが始まります。
ダウンロードしたファイルを任意の場所に保存しておいてください。
OpenLaszloのインストール
ダウンロードしたopenlaszlo-4.2.0-windows-dev-install.exeを実行してインストーラを起動します。
ライセンスに同意する場合は「I Agree」をクリックしてください。
OpenLaszloをインストールする場所を指定します。必要があればインストール先を変更してInstallをクリックしてください。
Finishをクリックしてインストールを完了します。
Tomcatが自動的に起動して、ブラウザが立ち上がります。
しばらくするとLaszlo-explorerが起動します。ここでは、サンプルプログラムを実際に動かしてみることができます。