はじめに
前編に引き続き、C#を使ったシリアル通信について紹介していきます。前編でシリアル通信の基礎を理解して貰ったと思いますので、後編ではより実践的なサンプルアプリケーションを作成してみましょう。
対象読者
「パソコンでプログラムを組んで見たい」と勉強を始めたばかりの方で、パソコン間の通信に興味を持たれている方。できればC#のプログラムを作成できる方を対象に考えています。
必要な環境
サンプルソースはVS2008で確認しています。
通信を体験してみよう
今回は、シリアル通信の例として、抽選会ソフトをC#で作成しました。テストは送信側はWindows XP、受信側はWindows Vistaで行っています。
テスト用のパソコンにはシリアルのコネクターが付いていて、市販のRS232Cケーブルを使い、通信テストを行いました。
抽選会ソフトの概要
2台のパソコンに、それぞれ「抽選用ソフト」と「当選発表用ソフト」を入れます。
どちらも同時に立ち上げておきます。当選発表用のソフトは「受付中」を表示します。
抽選する人に抽選用画面の抽選ボタンを押してもらうと、抽選用パソコンでは抽選の箱が回りまじめます。その間当選発表用画面では「抽選中」画像が表示されます。数秒後に当選画面で当選内容の表示を行います。
再度、抽選のボタンを押すと、当選発表用パソコンは「抽選中」の画像表示をはじめます。
通信コマンドの仕様
抽選は、特賞・一等・二等・三等・四等などを作りました。それぞれ、特賞(1%)・一等(5%)・二等(10%)・三等(20%)・四等(64%)のランダムで表示させます。
通信は抽選開始命令=「9」、特賞=「0」、一等=「1」、二等=「2」、三等=「3」、四等=「8」と一文字ずつ送ることにします。