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現役エンジニア直伝! 「現場」で使えるコンポーネント活用術(ActiveReports)

日本の帳票開発には、コンポーネントが効く!
現場視点で見たActiveReports導入のススメ

機能をとるか、費用をとるか。エディション選択はお客様の目線で

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ActiveReportsのエディションについて

 開発ツールに簡単に高度な帳票作成機能を追加できるActiveReportsですが、実は「ActiveReports for .NET Professional Edition」(標準価格294,000円)と「ActiveReports for .NET Standard Edition」(標準価格126,000円)という、2つのエディションが存在しています。

Professional Editionにのみ存在する機能

 これら2つのエディションは基本的には同じ機能を有していますが、Professional Editionだけで使える機能もあります。

  1. デザイナ生成
  2. PDFへの外字出力
  3. フォントを埋め込まないPDFファイルの出力
  4. PDFへの太字出力
  5. 1つのコントロールの中に複数の言語フォントの使用した帳票のPDF出力
  6. WebViewerコントロールの提供
  7. HTTPハンドラ

 「Standard Edition + 上記7つの機能 = Professional Edition」というのが基本構成となります。

どちらのエディションを選択するべきか

 どちらもランタイムライセンスフリーなので開発環境分だけライセンスを購入すればいいのですが、一体どちらのエディションを選択すれば良いのでしょう?

 とりあえずフル機能が揃ったProfessional Editionを選択するのも良いですが、本当に開発に必要な機能がどれかを判断し、予算に合わせた選択を行うことは重要です。例えば、次のような要望がある場合は、Professional Editionを選択することをお勧めします。

  • 帳票のデザインを実行環境で変更できるランタイムデザイナ(無償配布可能)が必要
  • 紙資源節約のために多彩な表現を行ったPDFファイルを生成したい
  • WebViewerコントロールによりWebフォームの一部として帳票を表示したい
  • rpxファイルの追加だけでWebアプリに気軽に帳票データを追加したい

 私の場合、過去に次のような要件の開発で、Professional Editionを採用しました。

  • Windowsアプリケーションで、デザイナをお客様に開放し、軽微な修正はお客様自身に行って頂く形態の提案が採用されたのでProfessional Editionを採用
  • Webアプリアプリケーションで「フォントを埋め込まないPDFファイルの出力」を行いたかったのでProfessional Editionを採用

 このように、Professional Editionは帳票開発をサポートする非常に強力な機能を備えています。しかし、最悪なのは『Professional Editionを提案したら価格面の問題でActiveReportsの使用を見送ったが、後から聞いてみたらStandard Editionの価格であれば導入できた』というような状況でしょう。私も実際に似たような状況を経験した事があります。

 後述するように両方のエディションの共通機能、つまりはStandard Editionの機能ですらもActiveReportsは魅力的な機能が揃っています。Professional Editionのみに搭載されている機能をあきらめたとしても、帳票が必要なシステム開発であれば導入をお勧めしたいコンポーネントです。

次のページ
Professional Editionの特徴をお客様視点で評価

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この記事の著者

初音玲(ハツネアキラ)

 国内SIerのSEでパッケージ製品開発を主に行っており、最近は、空間認識や音声認識などを応用した製品を手掛けています。 個人的には、仕事の内容をさらに拡張したHoloLensなどのMRを中心に活動しています。 Microsoft MVP for Windows Development ブログ:http://hatsune.hatenablog.jp/

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/3820 2009/05/13 21:36

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