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Visual Studio Team System 徹底活用

TFSの作業項目をプロジェクトに合わせてカスタマイズする(後編)

Visual Studio Team System 徹底活用(2)

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作業項目の定義情報をTFSに登録する

 ここまでで今回の作業項目定義のカスタマイズはすべて終了しました。かなり大量に編集を行ってきましたが、現時点ではそれが有効かどうかまだ分からないという状況です。これから、作成した作業項目定義を実際にTFSに登録し、正しく使えるかどうかを検証していきます。

 今回作成した作業項目定義をTFSに登録する方法として、プロセステンプレートごと登録するという手順を踏んでみます。これをするためには、まずプロセステンプレートを少し編集します。次に編集したプロセステンプレートをTFSに登録します。

プロセステンプレートの編集

 まずはプロセステンプレートを少しだけ編集します。

 「デスクトップ」に「MSF for Agile Software Development - v4.2」というプロセステンプレートを格納したフォルダを保存してあると思います。まずはこの名前を変更してください。変更する名前は「CodeZine WIT02 Sample」など適当な名前で構いません。フォルダ名が変更できたら、さきほど作成した「MyTask.xml」ファイルを「CodeZine WIT02 Sample」-「WorkItem Tracking」-「TypeDefinitions」フォルダ内にコピー(または移動)します。

 次に1つ上の「WorkItem Tracking」フォルダに戻り「workitems.xml」ファイルをメモ帳などのテキストエディタで開きます。

 ファイルを開いたら、<tasks>-<task>-<taskXml>-<WORKITEMTYPES>要素の順にたどっていきます。たどった先にある<WORKITEMTYPE>要素で定義されているのは、プロセステンプレート内で利用可能な作業項目定義の一覧です。ここに、先ほどまでに作成した「MyTask.xml」ファイルに定義したマイタスクを追加しましょう。追加する場所は<WORKITEMTYPES>要素が終了する部分にしておきます。追加をした後の状態をリスト5に示します(追加部分は太字)ので同様にしてください。

[リスト5]WORKITEMTYPESに追加する定義情報
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<tasks>
  <task id="WITs" name="WorkItemType の定義" plugin="Microsoft.ProjectCreationWizard.WorkItemTracking" completionMessage="作業項目の種類を作成しました。">
    <taskXml>
      <WORKITEMTYPES>
        <WORKITEMTYPE fileName="WorkItem Tracking\TypeDefinitions\Bug.xml"/>
        <WORKITEMTYPE fileName="WorkItem Tracking\TypeDefinitions\Task.xml"/>
        <WORKITEMTYPE fileName="WorkItem Tracking\TypeDefinitions\Qos.xml"/>
        <WORKITEMTYPE fileName="WorkItem Tracking\TypeDefinitions\Scenario.xml"/>
        <WORKITEMTYPE fileName="WorkItem Tracking\TypeDefinitions\Risk.xml"/>
        <WORKITEMTYPE filename=WorkItem Tracking\TypeDefinitions\MyTask.xml />
      </WORKITEMTYPES>
    </taskXml>
  </task>
  ・・・

 編集が終わったら、ファイルは閉じておきます。最後にもう1つ上の「CodeZine Sample WIT02」フォルダ(先ほど変更したフォルダ名)に戻ります。このフォルダ内にある「ProcessTemplate.xml」ファイルをメモ帳などのテキストエディタで開きます。ファイルの先頭数行には、リスト6に示すようにプロセステンプレートの基本情報にあたる名前や説明書きが書かれていることが確認できます。

[リスト6]ProcessTemplate.xmlファイルの先頭数行
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<ProcessTemplate>
  <metadata>
    <name>MSF for Agile Software Development - v4.2</name>
    <description>MSF for Agile Software Development は短期のプロジェクト、//以下省略</description>
    <plugins>
    ・・・

 このファイルの4行目にある<name>要素内の本文部分をさきほど変更したフォルダ名と同一になるように変更します。記事中の例では「CodeZine Sample WIT02」です。編集が終了したら、保存してファイルを閉じます。以上で、プロセステンプレートの編集は終了です。

TFSへの登録

 では、次に作成した作業項目定義をプロセステンプレートごとTFSに登録していきます。

 今度は、Visual Studioを起動します。「前編」でプロセステンプレートをダウンロードしたときと同様の手順で、チームエクスプローラを表示し、そこからプロセステンプレートマネージャを表示します。今度は、図3に示すように[アップロード]ボタンをクリックします。

図3:[プロセステンプレートマネージャ]ダイアログ
図3:[プロセステンプレートマネージャ]ダイアログ

 プロセステンプレートのアップロードダイアログが開くので、「デスクトップ」で編集した新しいプロセステンプレートフォルダ(記事中の例では「CodeZine Sample WIT02」)を選択して、[アップロード]をクリックします。

 アップロードが開始されると、処理進行中を示すプログレスバーが表示されます。しばらく待ち、処理が正しく終了すると、アップロード完了を示すダイアログが表示されます。ダイアログで[OK]をクリックして閉じると、プロセステンプレートマネージャに追加したプロセステンプレートが表示され、追加したプロセステンプレートが利用可能になっていることが分かります。

図4:プロセステンプレートマネージャウィンドウ
図4:プロセステンプレートマネージャウィンドウ

 以上でアップロードは終了です。このウィンドウは[閉じる]をクリックして終了してください。
なお、もし作業項目定義の作成の中でミスがあると、アップロード完了のダイアログの変わりにエラーを示すダイアログが表示されます。この場合はエラーダイアログからエラーの詳細を示すテキストを表示することができます。大抵の場合はそのファイルの"--例外エントリの開始--"の直後を確認すると作業項目定義の何が間違っているのかを確認することができます。エラー内容が確認出来たらそれを修正し、再度アップロードを行ってください。

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作業項目を利用する

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト りばてぃ(リバティ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/4092 2009/07/20 14:00

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