実行およびデバッグ
プログラムは、コーディングだけでは完成しません。実際に設計したとおりにプログラムが動作しなくてはなりません。そのため、プログラムを実行し結果を確認するだけでなく、実行途中の状況を確認する必要があります。Eclipse+PDTには、PHPファイルを実行およびデバッグする機能が装備されています。
PHPファイルの実行
Eclipse+PDTでは、Webサーバが無くてもPHPファイルを実行することが可能です。この処理には、少々仕掛けがあります。Webサーバが動作していない環境でPHPを実行するためにPHP.EXE(CLI: Command Line Interface)を使用します。
PHP実行環境の設定
Pleiades All in One 日本語ディストリビューションに収録されているXAMPP内のPHP.EXEを使用して、PHPファイルを実行します。以下の手順で、PHP.EXEを指定していきますが、3つのダイアログボックスを経由する設定なので迷子にならないようにしてください。なお、インストール手順のとおり、XAMPPはCドライブの\(ルート)ディレクトリ内に移動してあります。
1)実行設定の開始
[実行(R)]メニューから[実行設定(N)]を選択します「実行構成」ダイアログボックスが開きます。
2)「実行構成」ダイアログボックス
右側に[PHP実行可能ファイル]リンクがあるので、これをクリックすると「設定」ダイアログボックスが開きます。
3)「設定」ダイアログボックス
[追加(A)]をクリックします。もし、既に設定されていれば[編集(E)]ボタンをクリックします。
4)「PHP実行可能ファイルの編集」ダイアログボックス
[名前(N)]には、表記用なので適当な文字列を入力します。[実行可能ファイル・パス(E)]には、XAMPP内のPHP.EXE(ここではC:\xampp\php\php.exe)を指定します。[PHP.iniファイル(オプション)(I)]には、PHPの設定ファイル(ここではC:\xampp\php\php.ini)を指定し、[OK]ボタンをクリックします。
以上で設定は終了です。「設定」ダイアログボックスに設定したPHP実行可能ファイルが表示されるので、選択した状態のまま[OK]ボタンをクリックします。
「実行構成」ダイアログボックスで[閉じる]ボタンをクリックします。以上で、PHP実行環境の設定が終了しました。
5)php.iniファイルの修正
XAMPPに収録されているphp.iniファイルには、デバッグを行うためのモジュールをロードする設定が2か所追記されています。これらの指定は、絶対パス指定となっています。導入した環境のディレクトリ構成にマッチするように変更してください。
1262行目 [Zend] zend_extension_ts = "\xampp\php\zendOptimizer\lib\ZendExtensionManager.dll" zend_extension_manager.optimizer_ts = "\xampp\php\zendOptimizer\lib\Optimizer" 1318行目 [Debugger] zend_extension_manager.debug_server_ts = "\xampp\php\zendDebugger"
PHPファイルの実行
PHPファイルの実行には、色々な方法があります。メニューから指定、ツールバーから指定、ショートカットメニューから指定、ショートカットキーなどです。ここでは、メニューからPHPファイルの実行を指示します。
[実行(R)]メニューから[実行(R)]を選択します。即座にPHPファイルが実行され、実行した結果が「デバッグ出力」ビューと「ブラウザ出力」ビューに表示されます。実行時に何か問題があれば、「問題」ビューおよび「コンソール」ビューにメッセージが出力されます。