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目的に応じて適材適所で使うPHPライブラリ

PHPUnitでできる単体テスト

目的に応じて適材適所で使うPHPライブラリ(10)

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単体テストメソッドの記述

 前項で自動生成されたコードの中に実際のテスト用コードを記述します。

 具体的にはテストメソッドの中でassertEquals()のようなアサーションメソッド(後述)を使用して、期待される値と実際の値が等しいことを確かめます。

 testGetGoogleMapAddressメソッド内に緯度経度とそれに該当する住所を記述してテストします。

 緯度経度、住所情報についてはwikipediaを参照しました。

リスト8 UtilTest.php(抜粋)
public function testGetGoogleMapAddress()
{
    // 東京タワー
    $address = $this->object->getGoogleMapAddress('35.658611', '139.745556');
    $this->assertEquals('東京都港区芝公園4丁目2-8', $address['pref'] . $address['city'] . $address['town'] . $address['detail']);
    
    // 三鷹の森ジブリ美術館
    $address = $this->object->getGoogleMapAddress('35.696233','139.570431');
    $this->assertEquals('東京都三鷹市下連雀1丁目1-83', $address['pref'] . $address['city'] . $address['town'] . $address['detail']);
    
    // 浅草寺
    $address = $this->object->getGoogleMapAddress('35.714731', '139.796756');
    $this->assertEquals('東京都台東区浅草2丁目3-1', $address['pref'] . $address['city'] . $address['town'] . $address['detail']);
}

 アサーションメソッドとはあらかじめ予想される値と、メソッド実行時に得られる値を比較して結果を出力するメソッドです。

 代表的なものには以下のものがあります。

主なアサーションメソッド
メソッド名 概要
assertEquals(オブジェクト, オブジェクト) 2つのオブジェクトが等しくない場合にエラーを出力する
assertNotEquals(オブジェクト, オブジェクト) 2つのオブジェクトが等しい場合にエラーを出力する
assertContains(要素 $needle, オブジェクト $haystack) $needleが$haystackの要素でない場合にエラーを出力する
assertNotContains(要素 $needle, オブジェクト $haystack) $needleが$haystackの要素である場合にエラーを出力する
assertType(型 $expected, 変数 $actual) 変数$actualの型が$expectedでない場合にエラーを出力する
assertNotType(型 $expected, 変数 $actual) 変数$actualの型が$expectedである場合にエラーを出力する
assertSame(オブジェクト, オブジェクト) 2つのオブジェクトが同じオブジェクトを参照していない場合にエラーを出力する
assertNotSame(オブジェクト, オブジェクト) 2つの変数オブジェクトが同じ型・同じ値である場合にエラーを出力する

 その他のアサ―ションメソッドは非常に多いので詳細はマニュアルを参照してください。

テストの実行

 テストの実行はphpunitコマンドで行います。

リスト9 テスト実行
# phpunit UtilTest.php 
PHPUnit 3.4.13 by Sebastian Bergmann.

.

Time: 2 seconds, Memory: 4.25Mb

OK (1 test, 3 assertions)

 phpunitコマンドの主なオプションは以下のとおりです。

phpunitコマンドの主なオプション
オプション 概要
--log-junit ファイル名 テスト結果ログをjunit形式で出力
--log-tap ファイル名 テスト結果ログをtap形式で出力
--log-json ファイル名 テスト結果ログをJSON形式で出力
--coverage-html ディレクトリ名 コードカバレッジ解析の結果をHTML形式で出力
--coverage-clover ファイル名 コードカバレッジ解析の結果をXML形式で出力
--skeleton-class テスト用クラスからテスト対象クラスを生成
--skeleton-test テスト対象クラスからテスト用クラスを生成
--stop-on-failure エラーが起きた時点でテストを中断

 エラーなくテストが実行された場合に「.」が表示されます。

 testGetGoogleMapAddress()メソッド内の3つのテストを実行して結果が正しかったことが分かります。

次のページ
テストの失敗

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 片渕 彼富(カタフチ カノトミ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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