基幹データベースなどに接続可能なESS
利用方法やシステム構成などを紹介
キーノートの最後は、FileMaker, Inc.のソフトウエアエンジニアの西山慎一氏による外部SQLデータソース(External SQL data Source: ESS)に関する解説が行われた。ESSの仕組みにより、FileMaker ProはFileMaker以外のデータベースを、FileMakerのデータベースとほぼ同様に使えるようになる。ODBC 3.5に対応したデータベースアクセスの仕組みが統合され、MySQL、SQL Server、Oracleに対応している。従来までは、インポートやSQLコマンドを発行するスクリプトがあったが、さらにデータベースとして外部のソースが使える点が進化したポイントとなっている。FileMaker Proを実行するクライアントのODBCを使う方法と、FileMaker ServerでODBCを接続する方法があるが、後者だとクライアント側には設定不要となる。FileMaker 11ではさらにWindowsのシングルサインオン、値一覧のサポートなどが追加されたことが紹介された。
そして、ESSの実際の利用方法が説明された。まず、ODBCはシステムDSNとしてデータベースの接続を行う。Windows Server 2008の場合は32ビット版を利用すること、そしてMacintoshの場合はデータベースをUnicodeで運用することがポイントであることが説明された。また、Windowsではシングルサインオンを使うためにはローカルセキュリティポリシーの変更も必要となる。FileMakerは通常は悲観的ロックであるがESSに対しては楽観的ロックとなる。また、ESSの場合はテーブル定義の更新は手作業となる。その他、設定できない箇所についても説明があった。これらの諸設定と実際のアクセスがデモされ、FileMaker GoからもSQL Serverへの接続が可能なことなどが示された。
最後にベストプラクティスとして、テーブルには主キーの設定を必ず行い、テーブルの設計を変更したら同期すること、エンコードをきちんと設定することなどが示された。パフォーマンスを上げるためには、不要なフィールドを使わないこと、リフレッシュやソートを極力避けること、WindowsではODBCプールを使用することなどが紹介された。そして、基幹データベースからの同期をしたワークグループデータベースを、例えばOracleのExpress Editionといったフリーのデータベースなどを利用して部門側に同期をして、そこに対してESS接続するといった使用方法も紹介した。

