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FileMakerカンファレンス2010が開催
新製品ラッシュだった今年を振り返り、さらにFileMaker Goの日本語版を披露

「FileMakerカンファレンス2010」レポート(1)

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基幹データベースなどに接続可能なESS
利用方法やシステム構成などを紹介

 キーノートの最後は、FileMaker, Inc.のソフトウエアエンジニアの西山慎一氏による外部SQLデータソース(External SQL data Source: ESS)に関する解説が行われた。ESSの仕組みにより、FileMaker ProはFileMaker以外のデータベースを、FileMakerのデータベースとほぼ同様に使えるようになる。ODBC 3.5に対応したデータベースアクセスの仕組みが統合され、MySQL、SQL Server、Oracleに対応している。従来までは、インポートやSQLコマンドを発行するスクリプトがあったが、さらにデータベースとして外部のソースが使える点が進化したポイントとなっている。FileMaker Proを実行するクライアントのODBCを使う方法と、FileMaker ServerでODBCを接続する方法があるが、後者だとクライアント側には設定不要となる。FileMaker 11ではさらにWindowsのシングルサインオン、値一覧のサポートなどが追加されたことが紹介された。

 そして、ESSの実際の利用方法が説明された。まず、ODBCはシステムDSNとしてデータベースの接続を行う。Windows Server 2008の場合は32ビット版を利用すること、そしてMacintoshの場合はデータベースをUnicodeで運用することがポイントであることが説明された。また、Windowsではシングルサインオンを使うためにはローカルセキュリティポリシーの変更も必要となる。FileMakerは通常は悲観的ロックであるがESSに対しては楽観的ロックとなる。また、ESSの場合はテーブル定義の更新は手作業となる。その他、設定できない箇所についても説明があった。これらの諸設定と実際のアクセスがデモされ、FileMaker GoからもSQL Serverへの接続が可能なことなどが示された。

 最後にベストプラクティスとして、テーブルには主キーの設定を必ず行い、テーブルの設計を変更したら同期すること、エンコードをきちんと設定することなどが示された。パフォーマンスを上げるためには、不要なフィールドを使わないこと、リフレッシュやソートを極力避けること、WindowsではODBCプールを使用することなどが紹介された。そして、基幹データベースからの同期をしたワークグループデータベースを、例えばOracleのExpress Editionといったフリーのデータベースなどを利用して部門側に同期をして、そこに対してESS接続するといった使用方法も紹介した。

図5 FileMaker, Inc.ソフトウエアエンジニア、西山慎一氏
図5 FileMaker, Inc.ソフトウエアエンジニア、西山慎一氏
図6 基幹データベースの同期との併用も手法の一つとして紹介
図6 基幹データベースの同期との併用も手法の一つとして紹介
修正履歴

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この記事の著者

新居 雅行(ニイ マサユキ)

 テクニカルライター、デベロッパー、コンサルタントとして、Mac OS X、iPhone、FileMakerを中心に活動している。近著には「新 リレーションで極めるFileMaker」(共著/ラトルズ)、 「FileMaker Server大全」(ラトルズ)、「Mac OS Xシステム管理」(ラトルズ)、「iPhoneアプリケーションプログラミング」(技術評論社)がある。FileMaker 9 Certified Developer、Apple Certified System Administorator 10.6、Apple Certified Trainier 10.6、Microsoft Certified Trainer、Microsoft Certified Technology Specialist、Microsoft Certified Application Specialist。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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https://codezine.jp/article/detail/5550 2010/11/04 11:34

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