SQL Azure
ここからは、SQL Azureの新機能を紹介します。
Data Manager for SQL Azure
Data Manager for SQL Azureとは、SilverlightベースのSQL Azure管理ツールです。開発コード名「Houston」として知られていました。
SQL Azureの管理ツールとしてはSQL Server Management Studioがありましたが、これはTCP1433番ポートを利用します。したがって企業内からの利用には、ファイアーウォールの設定次第で制限がありました。
Data Manager for SQL Azureにより、ブラウザベースでSQL Azureのデータベースを管理できるようになります。Data Manager for SQL Azureの利用は、管理ポータルから[Manage]を選択することで利用可能です(図1)。
SQL Azureへの接続は、データベース名を指定する必要があります(図2)。データベースの切り替えは、SQL ServerのようにUSE文は利用できず、再ログインする必要があります。
Data Manager for SQL Azureでは、以下の操作が可能です。また、これ以外にもmasterデータベースに接続することでSQL Azure自身の管理を行うこともできます。
- クエリの実行
- テーブルの作成、編集
- ビューの作成、編集
- ストアドプロシージャの作成編集
図3はテーブルの作成画面例です。
SQL Azure Reporting
SQL Azure Reportingとは、SQL Server Reporting ServiceをベースとしたWindows Azure上でレポート作成、配布、管理を実現するサービスです。
SQL Azure Reportingを利用することにより、Excel、PDF、CSVの各種レポートの作成や、データのグラフ、チャート、マップなどの可視化ができます。
レポートの作成には、従来通りBusiness Intelligence Development Studioを利用でき、レポートの利用にもブラウザやReport Viewerコントロール、ASP.NETといった従来技術を使用できます。ただし、データソースは、SQL Azureに限定されます。
SQL Azure Reportingは、2010年末までにCTP提供予定ですが、本稿執筆時点で未提供です。正式提供は、2011年前半の予定です。
SQL Azure Data Sync
SQL Azure Data Syncとは、SQL Azureまたは、SQL Serverデータベースとの間で同期を取る機能です。
現在公開されているCTP1では、SQL Azure同士の同期しかサポートされていませんでしたが、CTP2ではSQL Azure Data Syncをハブとして、SQLAzure-SQL Server間、SQL Server同士の同期も可能となります(図4)。
SQL Azure Data Syncは、2010年末までにCTP2提供予定ですが、本稿執筆時点で未提供です。正式提供は、2011年前半の予定です。