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Glenn Paulley氏 データベース関連ブログ 翻訳記事(AD)

スナップショットアイソレーションとマテリアライズドビュー

原文: Snapshot isolation and materialized views

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スナップショットアイソレーションの影響

 SQL Anywhereデータベースにおいてスナップショットアイソレーションを可能にするには、次のようにallow_snapshot_isolationオプションを設定します。

SET OPTION PUBLIC.allow_snapshot_isolation = 'On';

 スナップショットアイソレーションを有効にすると、REFRESH MATERIALIZED VIEW文のデフォルトの独立性レベル設定はWITH ISOLATION LEVEL SNAPSHOTになります。そのため、このREFRESH文を実行する接続は、対象マテリアライズドビューのベーステーブルを同時に変更しようとしている他の同時更新トランザクションによってブロックされることはありません。

 これは利点ですが、トレードオフも存在します。トランザクションログには、どんな状態のバックアップに対してもこのログを使って正確にリカバリーできるように、データベースへの変更に関する十分に詳細な情報が含まれていなければなりません。REFRESH MATERIALIZED VIEW WITH ISOLATION LEVEL SNAPSHOT文を使用した場合、この文は、基となるベーステーブルのローをスナップショットのセマンティクスに従って「見る」ことになります。言い換えると、このREFRESH文は、REFRESH文の開始後に行われたコミット済みトランザクションによって変更されたローを「見る」ことはできないということです。リカバリー時にこのREFRESH文をトランザクションログから正しく再生するには、REFRESH文がマテリアライズドビューの内容を正しく計算できるように、サーバが基となるすべてのベーステーブルのすべてのローの状態を保持している必要があります。

 同様の現象は、REFRESH MATERIALIZED VIEW文をSERIALIZABLESHARE MODE、EXCLUSIVE MODE以外の独立性レベルで実行したときにも起こりえます。必要なコンテキストのすべてをトランザクションログに提供しようとするよりも、REFRESH MATERIALIZED VIEW文が比較的低い独立性レベルで実行されたときは、サーバは(REFRESH文のみではなく)REFRESH文とマテリアライズドビューに挿入された個々のロー両方をログに記録します。

 この場合、DBTRANユーティリティによって生成されたSQL文を見ると、DBTRANの出力にはREFRESH MATERIALIZED VIEW文しか含まれていないはずです。なぜなら、ログをSQLに変換して別のデータベースに適用する際にはREFRESH文さえあれば十分だからです。しかしリカバリーの際には、サーバはこのREFRESH MATERIALIZED VIEW文を無視して、ログ内の個々のINSERT文を利用してマテリアライズドビューをリカバリーします。

 現在、我々はDBTRANの機能強化を検討しており、このようなケースでログに記録されるINSERT文をDBTRANの出力内にコメントとして出現させ、その存在を確認できるようにしようと考えています。

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この記事の著者

Glenn Paulley(Glenn Paulley)

カナダ オンタリオ州 ウォータールー R&DセンターにてSQL Anywhere 開発における Director of Engineering としてクエリ・オプティマイザなどの開発をリードしている。・IvanAnywhere

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/5768 2011/07/08 14:00

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