AdWords API利用の準備
AdWords APIを利用するためにはアカウントを登録し、APIを利用するための認証を通す必要があります。
ステップが多少煩雑ですので、順に見ていきましょう。
[1]MCCアカウントとテストアカウント作成
MCC(My Client Center)アカウントを準備します。MCCアカウントは複数のAdWordsアカウントを管理するための管理アカウントです。
まだお持ちでない場合はこちらより作成してください。メールアドレスなどフォームの項目を入力し、申込みます。
また、開発用に使うAdWordsアカウントとしてテストアカウントを利用します。テストアカウントとは簡単にいえば「広告が出ないアカウント」で、機能については実アカウントと同じです。管理画面の右側に「これはテストアカウントです。」という表示が現れます。
Googleアカウントのメールアドレス(AdWordsで使用していないもの)を準備し、こちら から申し込みます。
完了するとテストアカウントのMCCアカウントが利用可能になり、管理画面から本サービス同様に操作できます。
[2]Developerトークンの有効化
MCCアカウントが準備されると、管理画面のAdWords APIセンター経由でAdWords APIを利用申請できます。
MCCアカウント管理画面右上の歯車アイコン、[アカウント設定]の順にクリックし、左側[AdWords API センター]を選択します。
フォームに会社名や利用目的などを記入して申請します。申請が承認されると、割り当てられた開発者トークンが有効になります。
[3]開発環境構築
開発環境を準備します。各種プログラム言語(Java、PHP、Python、.NET、Perl、Ruby)でクライアントライブラリが準備されています。
本稿ではPythonを利用します。クライアントライブラリーは、下記からダウンロードしてインストールします。
pipによる導入が簡単ですので下記のようにコマンドラインから導入してください。
$ pip install googleads
[4]OAuthアクセス構築
OAuth認証には、Google Developerアカウントが必要です。Google Developer ConsoleにMCCアカウントでログインします。
プロジェクトを作成し、左側の[認証情報]から[認証情報の作成][OAuthクライアントID]の順に進みます。
アプリケーションの種類は必ず[その他]を選択します。
作成したら[クライアントID][クライアントシークレット]が生成されます。後ほど必要ですのでメモしておきます。また、ここでいう[クライアント]はAdWordsのクライアントではなく、プロジェクトで開発するアプリケーションのことですのでご注意下さい。
[5]クライアントアプリケーションの設定
クライアントライブラリのgoogleads.yamlファイルに、さきほどメモした必要な情報を記入します。
adwords: developer_token: (1) user_agent: (2) client_id: (3) refresh_token: (4) client_secret: (5) client_customer_id: (6)
(1)には、AdWords APIセンターで有効になった開発者トークンをいれます。
(2)は任意の文字列で、クライアントアプリケーションの名前をつけてください。
(3)(5)は先ほどメモした内容を入れます。
(4)はOAuthのリフレッシュトークンを入れます。クライアントライブラリの「examples/adwords/authentication」配下にある「generate_refresh_token.py」というプログラムを用いて、引数に先ほどの情報を指定して生成します。
python generate_refresh_token.py --client_id CLIENT_ID --client_secret CLIENT_SECRET
(6)はAPIで利用したいAdWordsのクライアントIDを入れます。
[6]APIコールの確認
APIが正しくインストールできたことを確認しましょう。
事前に、下記のようにテストアカウントのAdWords管理画面からキャンペーンを作成しておきます。
サンプルコードを実行してみましょう。
$ python campaign_get.py
キャンペーン情報のリストが表示されれば成功です。