アクティビティへの記述
メニュー用のxmlファイルの記述ができたところで、今度は、アクティビティクラスにソースコードを記述します。MenuListActivityに以下のメソッドを追加してください。
@Override public boolean onCreateOptionsMenu(Menu menu) { MenuInflater inflater = getMenuInflater(); //(1) inflater.inflate(R.menu.menu_options_menu_list, menu); //(2) return super.onCreateOptionsMenu(menu); //(3) }
メソッドの追加が終了したら、アプリを再起動し、動作確認を行ってください。オーバーフローメニューが表示され、そこをタップしたら、選択肢が表示されたことが確認できるはずです。
オプションメニューはその本体をxmlファイルで記述し、それを表示させるには、アクティビティクラスにonCreateOptionsMenu()メソッドを記述します。onCreateOptionsMenu()内の記述は、リスト3の3行をほぼ定型として記述する思ってかまいません。変わってくるのは、(2)のinflate()メソッドの第1引数として、該当メニューxmlファイルのR値を指定するところだけです。
なお、inflateという単語は「膨らませる」という意味です。ちょうど風船を膨らますように、xmlに記述された画面部品を実際のJavaオブジェクトに「膨らます」のをAndroidではinflateと表現しています。リスト3の(1)で取得しているMenuInflaterは、メニューを「膨らます」ためのクラスであり、そのメソッドinflate()を使うことで、xmlに記述されたメニュー部品がJavaオブジェクトになります(リスト3の(2))。リスト3の(3)は、親クラスのonCreateOptionsMenu()を実行し、その戻り値をそのままreturnしています。
選択肢選択時の処理
ここまでで、メニュー表示はできました。今度は、メニューの選択肢をタップした時の処理の記述です。これは、アクティビティクラスにonOptionsItemSelected()メソッドを記述します。MenuListActivityに以下のメソッドを追加してください。
@Override public boolean onOptionsItemSelected(MenuItem item) { int itemId = item.getItemId(); //(1) switch(itemId) { //(2) case R.id.menuListOptionTeishoku: //(3) _menuList = createTeishokuList(); //(4) break; case R.id.menuListOptionCurry: //(3) _menuList = createCurryList(); //(4) break; } SimpleAdapter adapter = new SimpleAdapter(MenuListActivity.this, _menuList, android.R.layout.simple_list_item_2, FROM, TO); //(5) _lvMenu.setAdapter(adapter); //(5) return super.onOptionsItemSelected(item); //(6) }
メソッドの追加が終了したら、アプリを再起動し、動作確認を行ってください。選択肢を選択すると、リスト内容が変更されるはずです。
onOptionsItemSelected()の引数であるitem(MenuItemオブジェクト)は選択された選択肢ひとつ分を表します。このメソッドgetItemId()を使えば、選択されたメニューのidのR値が取得できます(リスト4の(1))。このR値を使って、選択肢ごとの処理を分岐させていきます。それが、リスト4の(2)のswitch文です。caseでは比較対象として各<item>タグのidのR値を使います(リスト4の(3))。ここでは、選択されたのが定食かカレーかでフィールドの_menuListを作り直しています(リスト4の(4))。さらに、新しく作られた_menuListを使って、リストビューのアダプタクラスを作り直しています(リスト4の(5))。
なお、このメソッドは、return文として、(6)の1行を定型として記述する必要があります。
「戻る」メニュー
オプションメニューの最後として、「戻る」メニューを作成しましょう。これは、注文完了画面の方を改造していきます。現在、注文完了画面では、「リストに戻る」というボタンが配置されています。これを廃止し、代わりに、以下の画面のようにアクションバーに戻るメニューを配置しましょう。
まず、activity_menu_thanks.xmlの<Button>タグを削除してください。
次に、MenuThanksActivityのonCreate()メソッドの最後に以下の2行を追加してください。
@Override protected void onCreate(Bundle savedInstanceState) { ~省略~ ActionBar actionBar = getSupportActionBar(); actionBar.setDisplayHomeAsUpEnabled(true); }
これだけで、戻るメニューが追加されます。
次に、この戻るメニュー選択時の処理を記述しますが、これは、通常メニュー同様にonOptionsItemSelected()メソッドに記述します。MenuThanksActivityのonBackButtonClick()メソッドを削除し、以下のメソッドを追加してください。
@Override public boolean onOptionsItemSelected(MenuItem item) { int itemId = item.getItemId(); switch (itemId) { case android.R.id.home: finish(); break; } return super.onOptionsItemSelected(item); }
記述方法の基本は、前項での解説通りです。戻るメニューのidのR値が「android.R.id.home」であることに注意しておけば問題ありません。