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Googleアナリティクス API徹底活用入門

Googleアナリティクス APIの基本から利用準備まで

Googleアナリティクス API徹底活用入門 第1回


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 ウェブサイトのアクセス解析ツールとして、Googleアナリティクスを利用している方は多いと思います。Googleアナリティクス APIを利用することで、各種集計データを取得し、分析レポートの作成を自動化したり、またウェブ以外のデータをサーバーに送って集計することも可能になります。API利用が初心者の方や、Googleアナリティクス初心者の方でも利用できるよう、準備から活用までを解説します。

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対象読者

  • GoogleアナリティクスをAPIで活用したい方
  • API利用初心者

サンプルの動作確認環境

  • 環境の要件:Java(1.8)、Mac OS X(10.11)

Googleアナリティクス APIとは

 Googleアナリティクスはウェブサイト上の行動を計測するための使いやすいツールです。サイト訪問したユーザー数やページビュー数、新規・再訪やどのデバイス(PC、モバイル)から来たのか、など分析に必要なデータを確認することができます。

Googleアナリティクス管理画面
Googleアナリティクス管理画面

 数分で終わる基本設定のみで、特にトレーニングを積まなくてもアクセス解析に有用な分かりやすいレポートを利用できるようになります。ただ、より深く分析を行いたい場合にツールが提供する標準機能のみでは実現できない場合があります。

Googleアナリティクス APIとは

 APIは機能やデータなどを、外部のプログラムから呼び出して利用するための規約です。

 Googleアナリティクスには、オンラインコンテンツとユーザーの接点に関するデータを収集、設定、レポートするためのAPIが用意されています。

 APIを利用するためにはJavaやPythonなどのプログラミングの技術が必要ですが、Embed API(サイトにレポートを組み込むAPI)のように手軽に使うためのAPIもあります。

Googleアナリティクス APIの活用範囲

 クライアントライブラリなどを使って、Googleアナリティクスでのデータ処理を操作できます。

 Googleアナリティクス APIの活用例としては、例えば下記のようなものがあります。

  • 外部のアプリケーションから自由にディメンションや指標を指定してレポートデータを取得する
  • 外部のアプリケーションからアカウント設定を行う
  • IoTデバイス(インターネットに繋がったデバイス)から取得したデータなどをAPIを通じてGoogleアナリティクスへ送付し、プラットフォームとして活用する

ディメンションと指標

 Googleアナリティクスではディメンションと指標の組み合わせで全てのアクセスデータを表現します。とても重要な概念ですので頭にいれておいてください。

  • ディメンション:分析するための分類・区分のことです
    • 例)ランディングページ、地域、デバイス
  • 指標:分析で確認したい値のことです
    • 例)セッション数、ページビュー数、直帰率

プラットフォームとしてのGoogleアナリティクス API

 API利用の前にプラットフォームとしてGoogleアナリティクスがどのようなアーキテクチャになっているのか理解する必要があります。

 一般的に、分析のためのデータ処理は下記のような流れになります。

データ処理の流れ
データ処理の流れ
  • 収集:アプリケーションやクラウドなど、さまざまなデータソースからデータを集めます
  • 加工:データクレンジングや必要に応じて集計処理やフィルタリングを行うなどデータを整えます
  • 可視化:レポートにしたり、データを深掘りできるUIを提供してデータを見える化します

 Googleアナリティクスにおいては、データ処理は収集、設定、処理、レポートの4つの要素に分けられています。

Googleアナリティクスにおけるデータ処理の流れ
Googleアナリティクスにおけるデータ処理の流れ
Googleアナリティクスにおけるデータ処理
要素 説明
収集 ユーザーの接点に関するデータを収集します(MesurementProtcolなど)
設定 データの処理方法を管理できます(ManagementAPIなど)
処理 ユーザーの接点に関するデータを設定データと合わせて処理します。
レポート 処理されたデータすべてにアクセスできます(CoreReportingAPIなど)

 一般的なデータ処理の「加工」にあたる要素である「処理」に関してはAPIは用意されていません。

 例えばアカウント設定のように、Googleアナリティクスであらかじめ用意された設定のみが利用可能です。データを分析のために整える処理をプラットフォームの内部で行うことで、煩雑な工程である加工の部分を隠蔽しているため、ユーザーにとっては簡易的にデータを扱えるツール(プラットフォーム)になっているといえます。

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 西 潤史郎(ニシ ジュンシロウ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛...

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