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サイバーエージェントのエンジニアがハマった・失敗したポイントを語る「オレシカナイト Vol.1」イベントレポート


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2. AWS Lambda+API Gatewayを使ってみて良かった点、困った点(海老澤 直樹)

 次は海老澤の発表で、AWS上でサーバレスアーキテクチャを採った際の体験を語ってくれました。

良かった点

APIキーを使用した認証

 顧客情報や金銭情報を扱うサービスだったので、セキュリティを高めるために認証機能が必要でした。

 しかし、サービスを実行する端末がiPadだったので、ユーザーID/パスワードの入力など、なるべくキー入力は無くしたいという要望がありました。また、実装するとしてもそれなりの工数が必要になります。そこで、API GatewayのAPIキー認証を使うことにしました。

 APIキー認証は、HTTPヘッダのx-api-keyにAPIキー文字列を含めてリクエストを送信します。送信されたAPIキー文字列がAPI Gatewayで管理されているAPIキーと一致すればアクセス許可、APIキーと一致しない、もしくはHTTPヘッダにx-api-keyが含まれていなければアクセス不可となります。

 APIキーの管理(発行、削除、メソッドとの紐付けなど)はAWS マネジメントコンソールで行うことができます。

 今回はAPIキーをiPadごと(iPadを所有する担当者ごと)に割り当て、万が一iPadを紛失した場合にはAPIキーを無効化するという運用にしました。これによりサービスの利用者はユーザーID/パスワードの入力をする必要がなく、かつセキュリティも考慮したサービスを作ることができました。

 利用者が増えた場合にAPIキーの管理が煩雑になることが想定されること、PCなどiPad以外からの利用に対する対処は今後の課題です。

困った点

ローカルとLambdaでの動作の違い

 Scalaで作成したメール送信機能がローカルの開発環境で動作したので、Lambdaにアップロードして動作させたところ、メールに添付したファイルが送信されないという現象が発生しました。原因はライブラリの違いかと思われましたが、時間がなかったのでそれ以上の調査は断念し、メール送信機能をNode.jsで実装するという手段で回避しました。

 事前検証の大切さを痛感しました。

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3. Elastic Stackにstuckした話(小坂 和弘)

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この記事の著者

平松 紘典(株式会社サイバーエージェント)(ヒラマツ コウスケ)

 サイバーエージェント メディア広告部門(MDH) チーフアーキテクト 2011年サイバーエージェントに中途入社。スマートフォンPigg、Amebaスマートフォンプラットフォーム、ブログ等を担当。 現在は広告配信システムの開発チームにて、プログラマ/アーキテクト/クラウドインフラなどを担当している。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

海老澤 直樹(株式会社サイバーエージェント)(エビサワ ナオキ)

 株式会社AbemaTV/サイバーエージェント メディア広告部門(MDH) 兼務 2011年サイバーエージェントに中途入社。オフィシャルブログ、アメスタ、GAMYで主にJavaを使ってサーバーサイドを担当。現在はAbemaで広告入稿の支援ツールをScalaやGoで作ったり、AWSのインフラを担当して...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

小坂 和弘(株式会社サイバーエージェント)(コサカ カズヒロ)

 2009年サイバーエージェントへ入社。Pigg、ゲーム部門でのバックエンド、フロントサイド開発を担当。2015年よりメディア広告部門(MDH)にて広告運用管理画面の機能実装と関連サーバアプリケーションの開発を主に担当している。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

李 超(株式会社サイバーエージェント)(リ チョウ)

 サイバーエージェント メディア広告部門(MDH) 2015年サイバーエージェントへ中途入社。メディア広告部門(MDH)にて、フルスタックを目指しながらフロントエンジニアとして従事。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/10218 2017/06/20 18:21

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