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HTML/JavaScript開発作業を効率化する便利ツールの活用

モジュールバンドラーwebpackの設定を調整して、より実践的に使いこなそう

HTML/JavaScript開発作業を効率化する便利ツールの活用 第10回

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webpackに機能を追加するプラグイン

 ローダーが特定ファイル形式に対応する変換機能を提供するのに対して、プラグインはより広範な機能をwebpackに追加します。プラグインもローダー同様、「npm install --save-dev」コマンドでインストールして利用します。

JavaScriptの最小化(uglifyjs-webpack-plugin)

 uglifyjs-webpack-pluginは、最小化ツールUglifyJSでJavaScriptを最小化します。リスト14(1)のようにプラグインを参照して、(2)のように読み込みます。

リスト14 uglifyjs-webpack-pluginの設定(008-plugin-uglifyjs/webpack.config.js)
// プラグインを参照 ...(1)
var UglifyJSPlugin = require("uglifyjs-webpack-plugin")
module.exports = {
(略)
    plugins: [
        new UglifyJSPlugin() // プラグインを読み込み ...(2)
    ]
};

 webpackを実行すると、図7のようにJavaScriptが最小化されます。

図7 最小化しない場合(画像=上)と、した場合(画像=下)の出力JavaScript(008-plugin-uglifyjs/bundle.js)
図7 最小化しない場合(画像=上)と、した場合(画像=下)の出力JavaScript(008-plugin-uglifyjs/bundle.js)

HTMLファイルの生成(html-webpack-plugin)

 html-webpack-pluginは、JavaScriptファイルを参照するHTMLファイルを自動的に出力するプラグインです。リスト15の通り設定します。

リスト15 html-webpack-pluginの設定(009-plugin-html/webpack.config.js)
var HtmlWebpackPlugin = require("html-webpack-plugin"); // モジュール参照
module.exports = {
(略)
    plugins: [
        // 既定の設定で出力 ...(1)
        new HtmlWebpackPlugin(),
        // テンプレートを指定して出力 ...(2)
        new HtmlWebpackPlugin({
            filename:"index2.html",
            template:"index.ejs",
            title: "html-webpack-pluginサンプル"
        })
    ]
};

 パラメーターなしで指定すると(1)、index.htmlというファイル名でシンプルなHTMLを生成します。(2)のようにパラメーターを与えて、出力するHTMLファイルの設定をカスタマイズできます。ここではindex.ejsというテンプレートファイルをもとに、HTMLファイルindex2.htmlを出力するようにしています。テンプレート(リスト16)に記述された「htmlWebpackPlugin.options.title」の部分に、リスト15で指定したtitleの内容を埋め込んでHTMLファイルを出力できます。

リスト16 html-webpack-pluginのHTMLテンプレート(009-plugin-html/index.ejs)
<title><%= htmlWebpackPlugin.options.title %></title>

 html-webpack-pluginの詳細な利用法は公式ページを参照してください。

開発用Webサーバーで効率よく開発

 webpack-dev-serverはwebpackで利用できる開発用のWebサーバーで、スクリプトを書き換えるたびにWebページを更新できます。インストールして、package.jsonにリスト17(1)のように記述すると、「npm start」コマンドで開発用Webサーバーが起動します。

リスト17 webpack-dev-serverを実行する記述(010-devserver/package.json)
"scripts": {
  "start": "webpack-dev-server", // 開発用Webサーバーを起動 ...(1)
  "build": "webpack"
},

 開発用Webサーバーの設定はwebpack.config.jsにリスト18の通り記述します。設定できるパラメーターの詳細は公式ドキュメントを参照してください。

リスト18 webpack-dev-serverの設定(010-devserver/webpack.config.js)
module.exports = {
(略)
    devServer: {
        open: true,         // 起動時にブラウザーを開く
        contentBase: ".",   // Webページの基準となるパス
        port: 3000          // ポート番号
    },
(略)
}

 「npm start」コマンドを実行すると既定のWebブラウザーが起動して、図8のようにWebページが表示されます。JavaScriptファイルを書き換えるとWebページが更新されます。

図8 開発サーバーでWebページを表示(010-devserver)
図8 開発サーバーでWebページを表示(010-devserver)

 このサンプル(010-devserver)は、前述したBabelのサンプル(006-loader-babel)をもとにしており、ファイルを修正するたびにBabelの変換処理が自動で実行されます。「Babelで変換→バンドル→Webページ更新」という一連の作業を実行できる意味で、webpackは(Gruntやgulpといった)タスクランナーの機能を備えているといえます。

まとめ

 本記事では、モジュールバンドラーwebpackをNode.jsプロジェクトで利用する方法を説明しました。ローダーとプラグインを併用して、さまざまなファイル変換や、追加タスクを実行できます。さまざまな処理を自動化でき、作業効率を大きく向上できるツールです。

参考資料

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この記事の著者

WINGSプロジェクト  吉川 英一(ヨシカワ エイイチ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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