実際にデバッガで動作を追う
前節で見たファイルを実際にデバッガで動かしてみます。「図3 index.alnsをエディタで開く」を見ると、エディタの左端に小さな丸い青い印が付いているのが分かります。これはブレイクポイントと言い、印が付いているところをダブルクリックすることでON/OFFの切り替えをすることができます。
Eclipseプラグインに組み込まれたデバッグの用のサーバを立ち上げ、「http://localhost:8080/index.html」にWebブラウザからアクセスしてみます。すると、最初に「index.alns」が実行され、ブレイクポイントのところで処理がストップします。
上図は、ブレイクポイントに止まった後、ステップ実行をした直後の画面です。デバッグ画面の右側中央の部分が、変数一覧です。3行目の代入文が実行され、$SHOW_TEST
変数に値が代入されているのが確認できます。
さらに、もう一度ステップ実行し、5行目のSELECT文を実行すると、INTO句で指定されたRECORDS
という名前の配列変数にレコードが入力されます。
その後、8行目を実行し、取得したデータを元に画面の描画が行われます。ここで、Alinous-Coreのサーバの実行順序が、
- 「index.alns」を実行する
- 「index .alns」の実行結果と「index .html」のデザインを結合する
- WebブラウザにHTMLとしてレスポンスを返す
であることを思い出してください。この、2番目の処理の「index .alns」の実行結果とは、「index .alns」のスクリプトで作成した変数を指します。
変数の関連は「index.html」の7行目を見るとわかりやすいと思います。「$」で始まる名前は変数を意味し、この部分が変数の値に置き換わります。そして実行した結果、Webブラウザには以下のように表示されます。
まとめ
以上が、Alinous-Coreの基本的な動きです。Alinous-Coreの大きな特徴としては、「固有のタグがない」ということがあげられ、HTMLデザインの編集用ソフトとの相性も抜群です。また、Alinous-Coreには、HTMLフォームの部品化や認証フレームワークなどの機能もあり、多彩な機能を備えています。これらの機能についても紹介していきたいと思います。
また、Alinous-Core Wikiには詳細がまとめられていますので、こちらも参照してみてください。