ソースコードを操作するキーボードショートカット
さまざまなショートカットを紹介するのも、いよいよ大詰めです。ここでは、ソースコードを操作するショートカットを紹介します。
コメントアウトショートカット
デバッグ時に、ソースコードの一部を一時的に実行させずに、処理結果を見たい時というのはあります。その場合、それら、ソースコードの一部を削除した上で、実行する方法をとるとなると、元に戻すのが大変です。そこで活用するのが、そのコードをコメント化する方法、つまりコメントアウトです。
このコメントアウトのショートカットもEclipseにはあります。例えば、図20のように、コメントアウトしたい行を選択します。
この状態で、macOSならば[⌘]+[/]、Windowsならば[Ctrl]+[/]を入力すると、図21のように、選択行がコメントアウトになります。
コメントアウトされた行をもう一度元に戻す場合も、同じショートカットを入力します。
インポート文を操作するショートカット
Javaでクラスを利用する際、そのクラスのインポート文を記述しておく必要があります。これらインポート文の記述は、Eclipseが自動で行ってくれるので、通常、手動で入力はしません。そのクラスのインポートを行うショートカットがあります。
例えば、図22はMapクラスとHashMapクラスを利用しているコードを記述した直後の画面です。記述は正しいのですが、この両クラスともインポートされていないので、コンパイルエラーとなっています。
この場合、Mapにキャレットを当てて表示された修正候補から「'Map'をインポートします」をクリックしてもインポートは行えます(図23)。
一方、インポートすることがわかっている場合は、Mapにキャレットがある状態で、macOSならば[⌘]+[Shift]+[M]、Windowsならば[Ctrl]+[Shift]+[M]を入力すると該当クラスを自動でインポートしてくれます。
また、コーディングを行っていくと、以前のコードでは利用していたクラスが、現段階で利用していない、ということは多々あります。その場合、インポート文が図24のように残ったままになってしまうこともあります。
このような場合に便利なショートカットがあり、macOSならば[⌘]+[Shift]+[O]、Windowsならば[Ctrl]+[Shift]+[O]です。このショートカットで、インポート文の再編成が行われ、不要なインポート文が削除される一方で、いまだにインポートされていないクラスは自動でインポート文が追加されます。
この節で登場したショートカットを表7にまとめておきます。
内容 | macOS | Windows |
---|---|---|
コメントアウトの切り替え | ⌘+/ | Ctrl+/ |
記述したクラスをインポート | ⌘+Shift+M | Ctrl+Shift+M |
インポートの編成 | ⌘+Shift+O | Ctrl+Shift+O |
キーボードショートカットの設定画面
これまで、さまざまなキーボードショートカットを紹介してきました。もちろん、これ以外にもショートカットはあります。また、パースペクティブやビューによって使えるショートカットも変わってきます。そのようなショートカットを確認できる設定画面が、Eclipseにはあります。設定画面を表示させて、左ペインから、[一般]>[キー]を選択します。すると、図25の画面が表示されます。この画面は、第2回のNote中で一度紹介しています。
この画面の「バインディング」列が設定されたショートカットであり、「コマンド」列がそのショートカットの内容です。この画面から、ショートカットを探すこともできますし、自分独自のショートカットを設定することも可能です。
まとめ
今回は、Eclipseでコーディングを行う際に便利なキーボードショートカットを紹介しました。次回は、Eclipseに新たなプラグインを追加する方法を紹介していきます。