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事業に貢献するエンジニアリングの新しい形「フルサイクル開発」とは? VOYAGE GROUPの先行事例に学ぶ

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2021/07/15 11:00

 ソフトウェア開発にはライフサイクルがある。設計、開発、テスト、デプロイ、運用、保守、サポートなど、それぞれが専門化して分担する。ところが、これらのライフサイクル全体にコミットするフルサイクル開発者という新たな開発者像が出現した。フルサイクルだとどのようなメリットが期待できるのか。日本でフルサイクルなエンジニアリングを進めているVOYAGE GROUP。その事業会社となるアドテクノロジーのZucksのCTO 河村綾祐氏、松本宗一郎氏、そしてVOYAGE GROUP技術広報 丹野修一氏にその実情をお伺いした。

目次

河村様のお写真

株式会社Zucks CTO 河村綾祐氏

事業に価値を提供する、フルサイクル開発者とは何者なのか

――まずは簡単に自己紹介をしていただけますか?

河村綾祐(以下、河村):VOYAGE GROUPの事業会社、Zucksで2019年から取締役CTOをしております。最初はSIerで開発を始め、転職してからフルサイクルで開発するようになりました。起業した会社を2018年にVOYAGE GROUPが買収し、その縁で現在はZucksで働いています。

松本宗一郎(以下、松本):河村さんがいるZucksに2020年12月に中途入社しました。独立系SIer、事業会社を経てZucksが3社目です。

丹野 修一(以下、丹野):VOYAGE GROUPの技術広報をしています。開発者ではありませんが、外から見ていて気付いたことなどコメントできればと思います。

――早速ですが、フルサイクルな開発者はただ開発するだけでなく、事業にもコミットすると聞いています。その意義を簡単に教えていただけますか?

河村:営業やカスタマーサポートなど、それぞれの役割に近いところで働くことで、要望を吸い上げやすいメリットがあります。システムに落とし込む前段階から事業の目標や目的を共有しやすくなります。

松本:前職は企画やインフラというように分業された環境でしたが、自身の好奇心からフルサイクルに近い動きをしていました。だからこそ分かるのですが、分業状態だと依頼などでどうしてもコミュニケーションコストがかかります。フルサイクルな開発の意義の一つは、そうしたコストを排除することによるスピード感だと思います。

――基本的なことですが、言葉がフルスタック開発者と似ているので、誤解されやすいかと思います。念のため違いを教えてください。

河村:フルサイクルとフルスタックでは軸が違います。フルスタックだとサーバー、フロント、インフラなど能力の幅広さ、引き出しの多さを指していますが、フルサイクルは開発への関わり方になると思います。よって、必ずしも何でもできる必要はありません。

――続けて基本的なことですが、事業にフルサイクルに関わる開発者像として、最近はプロダクトマネジャーという職種も注目を集めていますよね。そこの違いも確認させてください。

松本:プロダクトマネジャーはプロダクトや事業をどう成長させるか考える立場ですが、フルサイクルな開発者とはまた違った視点だと思います。例えば、プロダクトマネジャーは「どの言語にするか」とかは考えないのでは。

河村:Zucksのフルサイクルな開発に特定の意思決定者はいません。みんながプロダクトマネジャーのような立場です。それぞれ決定権を持っています。

丹野:一人に決定権があるとオーナーシップはとりやすいかもしれませんが、みんなが領域を限定せずに裁量を持って、関係者と議論して進めるほうが、プロダクトにも選定する技術にもオーナーシップを持って関わりやすくなりますよね。

松本様のお写真

株式会社Zucks 松本宗一郎氏


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著者プロフィール

  • 加山 恵美(カヤマ エミ)

    フリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Onlineの取材・記事や、EnterpriseZine/Security Onlineキュレータ...

  • 小林 真一朗(編集部)(コバヤシシンイチロウ)

     2019年6月よりCodeZine編集部所属。カリフォルニア大学バークレー校人文科学部哲学科卒。

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