サイト上のファイルをダウンロードするフローの作成
続いて、サイト上で公開されたファイルをフロー経由でダウンロードしてみましょう。
これには[Webページのダウンロードリンクをクリックする]というアクションがありますが、現時点でChromeはサポートされていないようで、実行時にエラーになってしまいます。
代わりに、[HTTP]アクショングループの[Webからダウンロードします]アクションでファイルのダウンロードが可能です。[Webからダウンロードします]アクションは、URLを直接指定してブラウザーを使わずにダウンロードできます。WebページのダウンロードリンクのURLを取得して、[ドキュメント]フォルダーに保存するフローを作成します。
[1][Webページからデータを抽出する]アクションを配置する
アクションペインの[ブラウザー自動化]グループの[Webデータ抽出]ノードを展開して、[Webページからデータを抽出する]アクションをフローの末尾に配置します。[Webページからデータを抽出する]の設定画面が開くのを確認します。
[2]WebページからURLを抽出する
Chromeの画面をアクティブにすると、[ライブWebヘルパー]ウィンドウが表示されます。「国民の祝日について - 内閣府」ページの要素上でマウスカーソルをホバーすると、赤枠が表示されますので、「〇令和4年(2022年)の国民の祝日」のテーブルの表の下にあるハイパーリンク「昭和30年(1955年)から令和4年(2022年)国民の祝日(csv形式:19KB)」の上にマウスカーソルを持っていき、<a>の赤枠が表示されていることを確認してください。この状態で右クリックして、コンテクストメニューを表示し、その中から[要素の値を抽出]―[Href:('https://... ')] を選択します。
[3]Webページからデータを抽出するアクションを設定する
ライブWebヘルパーを終了します。Webページからデータを抽出するアクションのパラメーターの選択画面で、[生成された変数]から「%URL%(DataFromWebPageとなっているところをクリックして編集できる)」として、保存します。
[4]特別なフォルダーアクションを配置する
ダウンロードファイルを保存するために、ドキュメントフォルダーパスの取得すべく[フォルダー]アクショングループの[特別なフォルダー]アクションをフローの末尾に配置します。
設定画面が開くので、以下のように選択・入力して保存します。
- 特別なフォルダーのフォルダーの名前:ドキュメント
- 生成された変数:%DocumentPath%
[5][Webからダウンロードします]アクションを配置する
[HTTP]アクショングループの[Webからダウンロードします]アクションをフローの末尾に配置します。
設定画面が開くので、以下のように選択・入力して保存します。
- URL:%URL%
- 応答を保存します:ディスクに保存します(ファイル用)
- 宛先フォルダー:%DocumentPath%
[6]動作確認する
フローデザイナーに戻ったら、フローを保存して動作確認をします。ツールバーの[実行]ボタンをクリックし、フローが無事実行できると、ドキュメントフォルダーに、syukujitsu.csvが保存されます。
フローを保存して、フローデザイナーを閉じます。
まとめ
以上、今回はWebブラウザーの自動化について説明しました。今回作成したフローを実行してもデザイン時に行っている作業を繰り返すだけなので、まだPower Automate Desktopによるブラウザー自動化フローの実力を活かせてはいません。次回は、ブラウザー自動化のアクションのフローと以前の回で紹介したExcel操作アクションと組み合わせて拡張することで、Web上のデータの収集や保存を行う一歩進んだフローを紹介します。