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Power Automate Desktopチュートリアル

Windows10の無償デスクトップ自動化ツール「Power Automate Desktop」でWebブラウザーでの作業を自動化する

Power Automate Desktopチュートリアル 第6回

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サイト上のファイルをダウンロードするフローの作成

 続いて、サイト上で公開されたファイルをフロー経由でダウンロードしてみましょう。

 これには[Webページのダウンロードリンクをクリックする]というアクションがありますが、現時点でChromeはサポートされていないようで、実行時にエラーになってしまいます。

Webページのダウンロードリンクをクリックアクションのエラー
[Webページのダウンロードリンクをクリックする]アクションのエラー

 代わりに、[HTTP]アクショングループの[Webからダウンロードします]アクションでファイルのダウンロードが可能です。[Webからダウンロードします]アクションは、URLを直接指定してブラウザーを使わずにダウンロードできます。WebページのダウンロードリンクのURLを取得して、[ドキュメント]フォルダーに保存するフローを作成します。

[1][Webページからデータを抽出する]アクションを配置する

 アクションペインの[ブラウザー自動化]グループの[Webデータ抽出]ノードを展開して、[Webページからデータを抽出する]アクションをフローの末尾に配置します。[Webページからデータを抽出する]の設定画面が開くのを確認します。

[2]WebページからURLを抽出する

 Chromeの画面をアクティブにすると、[ライブWebヘルパー]ウィンドウが表示されます。「国民の祝日について - 内閣府」ページの要素上でマウスカーソルをホバーすると、赤枠が表示されますので、「〇令和4年(2022年)の国民の祝日」のテーブルの表の下にあるハイパーリンク「昭和30年(1955年)から令和4年(2022年)国民の祝日(csv形式:19KB)」の上にマウスカーソルを持っていき、<a>の赤枠が表示されていることを確認してください。この状態で右クリックして、コンテクストメニューを表示し、その中から[要素の値を抽出]―[Href:('https://... ')] を選択します。

ダウンロードリンクのURLを抽出
ダウンロードリンクのURLを抽出

[3]Webページからデータを抽出するアクションを設定する

 ライブWebヘルパーを終了します。Webページからデータを抽出するアクションのパラメーターの選択画面で、[生成された変数]から「%URL%(DataFromWebPageとなっているところをクリックして編集できる)」として、保存します。

生成された変数の名前の変更
生成された変数の名前の変更
Webページからデータ(URL)を抽出するの設定
Webページからデータ(URL)を抽出するの設定

[4]特別なフォルダーアクションを配置する

 ダウンロードファイルを保存するために、ドキュメントフォルダーパスの取得すべく[フォルダー]アクショングループの[特別なフォルダー]アクションをフローの末尾に配置します。

特別なフォルダーアクションの配置
特別なフォルダーアクションの配置
特別なフォルダーアクションの設定
特別なフォルダーアクションの設定

 設定画面が開くので、以下のように選択・入力して保存します。

  • 特別なフォルダーのフォルダーの名前:ドキュメント
  • 生成された変数:%DocumentPath%

[5][Webからダウンロードします]アクションを配置する

 [HTTP]アクショングループの[Webからダウンロードします]アクションをフローの末尾に配置します。

Webからダウンロードしますアクションの配置
Webからダウンロードしますアクションの配置
Webからダウンロードしますアクションの設定
Webからダウンロードしますアクションの設定

 設定画面が開くので、以下のように選択・入力して保存します。

  • URL:%URL%
  • 応答を保存します:ディスクに保存します(ファイル用)
  • 宛先フォルダー:%DocumentPath%

[6]動作確認する

 フローデザイナーに戻ったら、フローを保存して動作確認をします。ツールバーの[実行]ボタンをクリックし、フローが無事実行できると、ドキュメントフォルダーに、syukujitsu.csvが保存されます。

実行結果(ダウンロード)
実行結果(ダウンロード)

 フローを保存して、フローデザイナーを閉じます。

まとめ

 以上、今回はWebブラウザーの自動化について説明しました。今回作成したフローを実行してもデザイン時に行っている作業を繰り返すだけなので、まだPower Automate Desktopによるブラウザー自動化フローの実力を活かせてはいません。次回は、ブラウザー自動化のアクションのフローと以前の回で紹介したExcel操作アクションと組み合わせて拡張することで、Web上のデータの収集や保存を行う一歩進んだフローを紹介します。

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 飯島 聡(WINGSプロジェクト イイジマ サトシ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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