自動化の末にたどり着いた「システムを作りたい」という気持ち
スクールは諦めるけれど、せっかく勉強したのだから業務には活かしたい。そんなちぐはぐな思いを抱え、勉強し続けていたところ、上司との会話の中でPythonでWebスクレイピングができることを知り、YouTubeで調べて「これなら業務に活かせそう!」と確信を得た。試しに面倒だった残業申請の自動化を図ったところ大成功。部署内の人たちに紹介したところ、みんなに使ってもらえるようになった。
この時も感謝されると同時に、「Chromeが更新されると使えなくなった」「複数日まとめて申請したい」など、さまざまな意見やリクエストが返ってきて、やはり大きな喜びを感じたという。
そして、「そもそもシステムが使いやすければ自動化する必要ないのではないか」という思いに突き当たる。そこから「コードを書くのが楽しい」という気持ちに加えて、「システムを作ってみたい」という思いが生じてきた。しかしながら、システムを作るには時間も自分のスキルも足りない、目標にする人やフィードバックをくれる人もいない。やりたいことをやれない環境に違和感を抱き、転職という決意に至った。
宮城氏は、転職活動を始める前に改めてプログラミングスクールに通い、Ruby on Railsでフリマアプリを作ったり、ToDo管理アプリを作成したり、さらにGit/GitHubを使った開発やAWSを使ったサーバー構築などを体験した。しかし、いざ転職活動となると、どんな会社がいいのか思いつかない。それでもスクールのアドバイザーから数を受けることを勧められるまま、転職活動を開始した。しかし、多種多様な会社で面接を受けるうちに、かえって自分がどんな会社がいいのかわからなくなっていった。
「改めてどんな会社がいいのか、しっかり考えなくてはと思った。せっかく転職するなら、今まで自分が経験してきて”嬉しかったこと”が、より大きくなる会社がいいと考えた。その時に、残業申請を自動化した時の思い出が一番最初に浮かんだ」と宮城氏は当時の心境を語る。
「ユーザー数が多いとか、使う頻度が多いようなサービスのほうが楽しいのではないか。自分の行動にフィードバックを与えてくれる環境なら最高ではないかと思った」
そんなことを考えていた時にWHIの選考があり、適性検査、コーディング試験を経て、エンジニア面接にたどり着いた。その時に印象的だった出来事として、宮城氏は「『自分が入社したらどんな機能の開発ができるか』と聞いた時、『まだ決定ではないが打刻のチームになるのではないか』と答えが返ってきたこと」をあげる。それまで面接をした会社では配属先が曖昧で、濁されることが多かったが、WHIは「自分が何を開発するか」の明確な回答が得られた。そしてもう1つ、多くの面接では逆質問で面接が終わるが、WHIではまだ続きがあり、コーディング試験について聞かれた上、コードについてフィードバックがあったことも印象的だったという。
面接後、宮城氏は「打刻システムはどの会社にもあり、使われる頻度が多い。しかもCOMPANYはユーザー数も多い。さらにまだ採用されていない自分にコーディング試験でフィードバックをもらえたということは、入社したら絶対にフィードバックをたくさんもらえるのではないか」と考えたという。この「使用頻度が多い打刻の開発ができる」、「フィードバックがたくさんもらえそう」という理由からWHIへの入社を決定することとなる。