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優れた顧客体験を生み出すためには? アドビが叶えるDeveloper Experience向上のための4つのポイント

【24-B-4】世界の顧客体験を変革し続けるために求められるDeveloper Experienceとは

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 デジタル化が進む中で、消費者の期待値を超える魅力的な顧客体験を作り出すには、担い手である開発者自身が、利便性や楽しさを感じながら仕事をすることが重要だ。アドビ株式会社の宮田裕将氏は「レガシーになりがちなエンタープライズにおいても、モダンな技術スタックやアーキテクチャーを駆使すれば、『Developer Experience(開発者体験)』を高められる」と語る。そうした開発者体験に貢献するアドビの最新プロダクトの特長・進化について紹介する。

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企業収益に直結する開発者体験4つのポイントとは?

 企業がデジタルチャネルを通じて顧客と接点を持ち、情報収集や購買、会員登録などさまざまなコミュニケーションを行うようになってきた。そこで成果をあげるには、快適さや楽しさといった「顧客体験」という視点と、それを支える機能的かつ魅力的なデジタルコンテンツやツールの活用が欠かせない。

 事実、フォレスター社の調査では、デジタル技術を活用して顧客体験の変革を進めている企業は、リテンション率、リピート購入率、平均注文額などが1.9倍、顧客のLTV(Life Time Value)も1.5倍にも高まり、収益成長が1.7倍になったという結果が出ている。

 つまり、Developer Experience(開発者体験)が良くなれば、顧客体験も含めデジタルチャネルの生産性も向上する。そう考えるのは自然のことといえるだろう。

アドビ株式会社 アドビプロフェッショナルサービス事業本部 コンテンツアーキテクト部 部長 宮田 裕将氏
アドビ株式会社 アドビ プロフェッショナルサービス事業本部 コンテンツアーキテクト部 部長 宮田 裕将氏

 そもそも「開発者体験」とは、GitHubのブログによると「ソフトウェア開発の効果性に影響を与えるシステム・技術・プロセス・文化の総体」を指す。DevExとも記され、4つの要素から成り立っている。

 まず1つめの大事な要素として、いかに素早く簡単にコードベースに変更を加えられるかという「Productivity=生産性」が上げられる。コードがあまりに厳しく管理されていて、複雑な構造で理解できないとなれば、開発者にはあまりに大きなストレスだ。

 2つめは、世の中に対して影響を与えるかという「インパクト=世の中への影響力」だろう。ビルドやデプロイに手間がかかる、面倒な申請をする必要がある、社内プロセスを通す必要があるなど、既存のモノに手をいれるのはさまざまな障壁がある。しかし、それらをスムーズにクリアして、自身が手掛けたものがスピーディに世の中に展開し、影響を与えられるのは大きなやりがいとなる。

 そして3つめは、環境やワークフロー、ツールなどが開発者に与える「Satisfaction=満足度」だ。前述の2点より主観的ながら、心地良いツールを使って心地良い職場環境で働くことが開発者のパフォーマンスや満足度につながっていく。

 最後4つめが「Collaboration=連携性」だ。これについては少し特殊なものになる。これまでの3つはそれぞれ改善することで、足し算的に開発者体験が改善される。しかし「Collaboration」は、良ければ乗数的に効果は高まるが、悪いとすべてが台無しになる。

Developer Experience向上の4つのポイント

 宮田氏は「コラボレーションはやはり大事なこと。開発者間でも相互にアイディアを出したり、レビューしたり、切磋琢磨できれば喜びを感じる。デザイナーとかマーケターなど開発部門以外についても、修正が来て素早く応えることで喜んだ顔が見られると嬉しいもの。それぞれの強みを生かしたワークができる状態は喜びを増幅させる。私自身にもその実感がある」と語った。

アドビ製品の開発思想を体現するCMSツール

 開発者体験の観点から見ると、大企業のエンタープライズシステムは歴史が長い分、レガシーになりがちで、関わる部署も多く、ストレスフルなものになりがちだ。前時代的な開発環境に加え、面倒な手続きが多く、古いシステムのお守りで精一杯という企業も少なくない。当然ながら開発者のモチベーションが下がってしまう可能性が高い。

 そこでアドビでは、そうしたエンタープライズシステムの開発者体験を向上するべく、デベロッパープラットフォームを進化させてきた。アドビ自体も40年という歴史をもつ会社であるが、ほとんどが完全なクラウドネイティブに切り替わっている。

 また、マイクロサービス化が図られており、大きな修正を加えて一気にデプロイするのではなく、小さく作って組み合わせられるようになっている。そして、エンタープライズに多い独自の言語やフレームワークなどは回避され、当然ながらオープンテクノロジーが採用されている。純粋なJavaScriptやCSSなどで作ることもでき、Reactなどお気に入りのフレームワークを持ち込むことも可能だ。他にもコミットしたらすぐに環境反映できる「Lead time for change」、APIファーストで柔軟な組み合わせができる「Headless」、リアルタイム性の高い「Event Driven」などの開発思想を取り入れている。

アドビの先進的なDeveloper Experience

 こうした製品思想のもと、具体的にどのようなことが実現できるのか。宮田氏はまずCMSツール「Adobe Experience Manager」の新機能「Edge Delivery Services」を用いて「WordドキュメントでWebサイトを更新する」というデモンストレーションを行った。ビジネスユーザーにはWordなら使えるという人が多い。そうした人にもWebサイト制作に直接参加してもらうための機能というわけだ。デモンストレーションでは、Wordドキュメント上で修正を行い、それを本番環境に戻すという作業が実際に行われた。

 そしてもう一つ、ブランドサイトで開発者がデザイナーから「ボタンのデザインを変えてほしい」というリクエストを受けたという設定でデモンストレーションが行われた。ローカル環境をどうつくるのか、データのインポートは必要なのか、どんなフレームワークなのか、デプロイは時間がかかるのか、デザイナーに確認してもらうほうがいいのかなど、気になることは多いだろう。しかし、そうしたことを全てクリアしてくれる。

 「Adobe Experience Manager」の新機能「Edge Delivery Services」では、ローカル開発環境の構築も非常に簡単で、npmコマンド一発でプレビュー確認用のプロキシサーバーがローカルにインストールされる。このプロキシサーバーをコマンドで起動することで、本番サイトに対して開発者が加えた変更点をブラウザで簡単にすぐにプレビュー確認することが可能となる。

 そして当該の修正すべき「ボタン」については設計書の参照でもよいが、直接DOM操作でCSSのclass 属性を確認してもよいだろう。そのVSCode側でフォルダの中から該当するCSSに手を入れ、プレビュー画面を見ながら調整していく。スピーディに修正でき、次のステップではGitHubにソースコードをプッシュし、ボタンを変えるプルリクエストをあげるというわけだ。

 この「Edge Delivery Services」では、全てのブランチに対して環境が自動生成される仕組みになっている。そのため、メインブランチはメインブランチの環境、フィーチャーブランチはそれに対応する環境が自動生成されて、ドメインが自動的に割り当てられる。デザイナーの確認がほしい時も簡便に依頼でき、数秒でデプロイされるので、スピーディに進めていくことができる。

 宮田氏は「ソースベースの修正から、他者のレビューを経て、メインブランチにマージすれば本番に反映される。慣れ親しんだVSコードとCSSでスムーズに業務を進めることができる」と改めて、開発者体験の4つのポイントへの効果を強調した。

3つのクラウドカテゴリーの連携で、スムーズかつ的確なコンテンツ制作・管理を実現

 もちろん企業がデジタルマーケティングのコンテンツ制作において取り組むべきはWebサイトの修正に限らず、さまざまな業務が混在する。その煩雑な業務課題に対し、アドビは3つのクラウドカテゴリーを組み合わせて解決を図ろうとしている。1つはAdobe Creative Cloudであり、PhotoshopやIllustratorなどのコンテンツ制作領域。そして、2つめはAdobe Document Cloudであり、PDFを核とした文書管理が該当する。そして、3つめがAdobe Experience Cloudでデジタルマーケティングにおけるコンテンツ管理を担う。

 魅力あるWebサイトやコンテンツで顧客を惹きつけたいと考える担当者にとって、大きな課題が「数の暴力」だ。たとえば、1000製品のページを作る際に、写真は25枚ずつと考えれば25,000枚。さらにグローバルのリージョンごと、顧客ニーズに合わせるとなれば、写真だけでも相当な数になり、写真だけでなく映像や3D、VRなども増えていくだろう。その管理プロセスともなれば、まさに「ぐちゃぐちゃのスパゲッティ状態」といえる。それでは効率的かつスムーズにコンテンツをつくるのは難しい。

 たとえば新しい製品のコンテンツ作成については、誰にどんなコンテンツをいつ出すかと企画し、それを公開・配信したら、コンバージョンなどにつながっているか効果検証を行い、次の企画に活かしていく。そうしたデータ分析や比較などを行いながら、データドリブンで次の企画へと反映させられる。そうした全工程を全体視点で観察して分析し、分断やボトルネックを改善していく必要があるというわけだ。たとえ部分的にパフォーマンスが良くても、1箇所ボトルネックがあると全体の流れが悪くなり、そこに引きずられてしまうことになる。

 宮田氏は「プロセス全体を整えることを考えれば、アドビの製品やサービスはすべてAPIファーストかつクラウドネイティブであり、開発者が自由に組み合わせてパワーを引き出せる」と語り、例として画像生成AIの「Adobe Firefly Services」をAPI連携させて、画像やバナーのバリエーションを作成することを紹介した。

 これにより、エクセルシートにビジネスユーザーがまとめた文言や対象オーディエンスなどを使って、掛け算的に数百数千のバリエーションを一瞬で生成できる。他にも、アイディア次第で企画や管理、配信、データ分析などでも開発者のサポートとして大いに役立つだろう。

 宮田氏は最後に「卓越した顧客体験は、開発者のクリエイティビティにより解き放たれる。開発者の皆さん次第と言っても過言ではない。開発者体験の向上が高いビジネス成果を生み出すことはデータでも確認されており、アドビの最新の製品技術を利用することで開発者体験を高められる」と語り、「優れた顧客体験を作り出すには、プロセス全体を俯瞰してアドビの優れたツールや機能をプロセスや部署に結びつけてうまく活用することが有効」と強調した。

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提供:アドビ株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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