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キーパーソンインタビュー(AD)

イオンやヤマトを支えるスキャン技術は何が違う? Scanditが語る進化したスマートデータキャプチャ

スキャン技術に違いがあるの? 現場の「使いづらい」を無くす進化

 スマートデータキャプチャ技術をけん引し、進化させてきた同社だが、「例えばバーコードだけというように1つの製品をスキャンするシングルスキャン機能だけであれば、無償のバーコードスキャンソフトや赤外線によるスキャナーなどと、差別化を十分に感じる場面はなかなか少なくなってきているのは事実」と秋谷氏は本音を吐露する。

 ではどう進化させてきたのか。秋谷氏は第一に「読み取り精度の高さと読み取りスピードの速さを進化させてきたこと」を挙げる。例えば倉庫や店舗のバックヤードなど、オフィスなどと比べて照明が暗いところでも、スキャンディットのバーコードスキャンソフトウェアであれば、精度高くかつスピーディーに読み取ることができる。またスキャン位置が斜めでも容易に読み取ることもできるのも特徴だ。無償のバーコードスキャンソフトは、スキャン位置を正面に合わせなければ読み取ることが難しい。だがスキャンディットは斜めからでも読み取れるよう、AIを活用している。「ここも従来の赤外線スキャナーや無償ソフトと違うポイントです」と秋谷氏は言い切る(対応するバーコード一覧)。

 第二は複数バーコードの同時読み取りを可能にしたこと。例えばスマホのパッケージにはシリアルナンバー以外にもIMEIなど、複数のバーコードが添付されている。これを従来のガン型の赤外線スキャナーで読ませようとすると、「狙いを定めるのが難しく、例えば4個のバーコードを読み取るのに、かなり時間がかかっていました」と秋谷氏は話す。だが、スキャンディットであれば4個のバーコードが貼られている部分にかざすだけで、一気に複数のバーコードを読み取ることが出来る。「このようにニーズがあり、カメラでしかできない機能の開発に努めています」(秋谷氏)

 その一つが、マルチモーダルキャプチャー機能の提供である。「特にスーパーでのニーズにより開発された」と秋谷氏。賞味・消費期限の管理が効率的かつ正確に管理できるようになるからだ。

 賞味・消費期限が近づいた食品は、一般的に割引の対象になる。だがこれまで賞味・消費期限の管理については、「店頭に並んでいる一番新しいものと一番古いものを店員が調べて紙に記し、それをパソコンのデータベースに入れて管理することが多かった」と秋谷氏は言う。そのため割引の見逃しや誤った割引をすることもあったという。だが、スキャンディットの「Smart Label Capture」であれば、バーコードと賞味・消費期限を同時に読み取ることができる。しかも袋や筒状の食品のように賞味期限が記された部分が波打ったり、曲がっていたり、またペットボトルのようにキャップ部分にドットで印字されていたりなど、難読性の高い文字も容易に読み取ることができる。さらにバックヤードの商品管理システムと連携すれば、取得した賞味期限のデータを、直接データベースに登録することができる。

 またARを活用し、ピッキングをサポートする機能の開発にも取り組んでいる。これも「お客さまからのニーズがあったため」と秋谷氏は語る。

 コロナ禍以降、需要が高まっているネットスーパー。需要の高まりと共に、課題になってきているのがピッキング作業をいかに効率的にするかである。ある大手スーパーでは、ピッキング業務をベテランの社員に任せていたという。ベテランであれば、どこに何が置かれているかを把握しているため、効率良くピッキングできるからだ。だが経営の視点から見ると、ベテランの社員をピッキング業務に当てるのは生産的ではない。そこでスキャンディットでは売っている場所を知らない新人でも、効率的にピッキングできるソリューションを開発。棚割の様子を動画で取得した上で、効率的なピッキングルートを計算、ARオーバーレイで表示させることを可能にしたのだ。「バーコードスキャンから始まった技術ですが、お客さまのニーズに応える技術に関しては、積極的に投資をして、開発に取り組んでいます」(秋谷氏)

エンタープライズでの信頼性を数千万回に及ぶテストで担保

 一般的にスマホアプリを開発する場合、テスト環境で使われる端末は最新かつハイエンドなものが多い。だがスキャンディットは、「約2万機種でテストしている」と秋谷氏は話す。というのもスキャンディットのアプリを利用する端末は千差万別だからだ。特にレジゴーのように一般消費者が使うアプリの場合はどんな端末で使われるかわからない。中には7年前ぐらいに発売された端末を使っている顧客もいる。そういう顧客でも使えるようにしているのが、スキャンディットの信頼性の高さにつながっているのだ。

 また印字の読み取りについても、何千万回ものテストを繰り返し実施し、精度を高めているという。例えば印字が汚れていたり、すれたりしていても、正確に読み取れるよう機械学習や深層学習などのAI技術を駆使し、読み取れるようにしている。

 また細かい設定ができるのも、スキャンディットの特徴だ。「自分たちがやりたいことができるよう、GitHubでサンプルコードやガイドをたくさん公開しています。それらを見れば、やりたいことを実現する方法がすぐ分かるようになっているのも、私たちがエンタープライズ環境で選ばれている理由だと思います」(秋谷氏)

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Flutterや.NET MAUIにも対応したSDKでアプリ開発も容易に

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この記事の著者

中村 仁美(ナカムラ ヒトミ)

 大阪府出身。教育大学卒。大学時代は臨床心理学を専攻。大手化学メーカー、日経BP社、ITに特化したコンテンツサービス&プロモーション会社を経て、2002年、フリーランス編集&ライターとして独立。現在はIT、キャリアというテーマを中心に活動中。IT記者会所属。趣味は読書、ドライブ、城探訪(日本の城)。...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

篠部 雅貴(シノベ マサタカ)

 フリーカメラマン 1975年生まれ。 学生時代、大学を休学しオーストラリアをバイクで放浪。旅の途中で撮影の面白さに惹かれ写真の道へ。 卒業後、都内の商業スタジオにカメラマンとして14年間勤務。2014年に独立し、シノベ写真事務所を設立。雑誌・広告・WEBなど、ポートレートをメインに、料理や商品まで幅広く撮影。旅を愛する出張カメラマンとして奮闘中。 Corporate website Portfolio website

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:スキャンディット合同会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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