基本のバリデーションとは
入力フォームのページに欠かせないのは、入力値が期待する値になっているかどうかを検証する処理です。このような入力値の検証のことを一般に「バリデーション」と呼んでいます。この項では、前項の基本アプリケーションにバリデーション機能を追加していくことにします。
struts.xmlを変更
基本アプリケーションにバリデーション処理を追加すると、画面遷移は次のようになります。
ResearchConfirmアクションにて入力値を検証し、エラーの場合は再度research.jspを表示するようにします。この画面遷移をstruts.xmlに反映するには、以下のように定義を変更します。
<action name="Research" class="part2.Research"> <result name="success">/part2/research.jsp</result> </action> <action name="ResearchConfirm" method="confirm" class="part2.Research"> <result name="success">/part2/confirm.jsp</result> <result name="input">/part2/research.jsp</result> </action>
confirm()メソッドの返値が"input"だったら、再度research.jspを表示する定義を加えました。"input"とは、バリデーション処理の際に検証エラーが発生した場合の戻り値です。
入力検証エラー時のresearch.jsp表示では、エラーがあったことを表示し、再度の入力を促す画面となります。すべての入力フィールドでエラーの場合は、次のような画面を表示します。
今回のresearch.jspには、特にエラーを表示するようなタグを記述していませんが、バリデーション処理にて設定したメッセージが自動レイアウトされて表示されます。ただし、テーマがsimpleの場合は、自動では表示されません。別途、エラー表示のタグを記述しておく必要がありますが、これは次回説明することにします(テーマについては、コラムを参照してください)。
Research.javaのconfirm()メソッドも、単に"success"を返すようにしか記述していません。こちらは入力エラーだったら"input"を返すというバリデーション処理が必要です。
バリデーション処理を追加
Struts 2で、バリデーションを行うには、大きくわけて2つの方法があります。1つはStruts 2が提供するバリデーション機能を利用する方法、もう1つは、自分でバリデーションのロジックを実装する方法です。
今回はまず、Struts 2が提供する方法を紹介しましょう。Struts 2では、以下のケースでの機能を提供しています。
- サーバサイド(サーブレット)
- クライアントサイド(JavaScript)
- Ajax
なお、Ajaxについては回をあらためて紹介する予定ですので、今回は説明を割愛します。