DatabaseGear製品の概要
design it, build it, run it
エンバカデロの各製品は「design it, build it, run it」という標語が表すように、「設計」「開発」「実行」の各フェーズをサポートする。DatabaseGear製品についても、この3つのカテゴリーに分類されており、それぞれ異なるユーザーをターゲットとしている。
設計フェーズのDatabaseGear製品
設計フェーズの代表的な製品は「ER/Studio」である。ER/Studioは、データベースアプリケーションの論理モデル・物理モデルを分析、設計、作成、管理するための環境を提供する製品で、この製品だけは既に日本語化され日本市場でも実績を積んでおり、日本語版の販売・サポートは日揮情報ソフトウェアが担当している。
ER/Studioは、アプリケーションの性能を左右するデータベース設計を確実に行うためのツールである。論理/物理モデルの設計をサポートし、モデルからスキーマを生成でき、フォワード/リバースエンジニアリングが可能だ。今日のシステムでは、データベース設計が固定的であることは珍しいが、変化する設計の中でも、その品質を確実なものにしていくことができる。
ER/Studio日本語版の詳細情報は、こちらのサイトに掲載されている。
開発フェーズのDatabaseGear製品
開発フェーズを主なターゲットとしている製品は、「PowerSQL」と「Rapid SQL」である。PowerSQLが、アプリケーション開発者向けのプロフェッショナルグレードのSQL開発ツールであるのに対し、Rapid SQLは、ビジュアル化によるSQL開発の効率性・簡便さを追求した製品である。
PowerSQLは、EclipseベースのSQL開発ツールで、SQLの編集・実行、自動フォーマット、エラーチェック、データソース/オブジェクト/プロジェクト管理をサポートする。Eclipseベースということで、単独のSQL IDEとしてだけでなく、他のEclipseベースの開発ツールへのプラグインとしてSQL開発機能を強化するために利用できる。
Rapid SQLは、グラフィカルオブジェクトエディタなどを搭載したリッチSQLプログラミング IDEである。ビジュアルツールによって、SQLコードの迅速な作成を支援する。いずれの製品も複数のデータベースをサポートするクロスプラットフォーム環境であり、複数のデータベース製品に対して、共有の操作で開発が可能だ。
実行フェーズのDatabaseGear製品
実行フェーズでは、「DBArtisan」、「Change Manager」、「DB Optimizer」の3製品がある。DBArtisanは、クロスプラットフォームデータベース管理ソリューションで、複数のデータベースの管理タスクを共通のツールから実行できる。共通環境から、IBM DB2、 Oracle、MS SQL、MySQL、Sybaseといった複数のデータベースの可用性、パフォーマンス、セキュリティの管理を支援する。
Change Managerは、データベースシステム向けの変更管理ソリューションである。データベースの変更管理は、昨今のコンプライアンス強化に伴い、重要なタスクとなっている。Change Managerでは、スキーマ、データに加えて、データベースの設定変更までを包括的に管理できる。
DB Optimizerは、パフォーマンス効率の悪いSQLを発見・修正するためのデータベースパフォーマンス管理ソリューションだ。システムのパフォーマンス劣化の原因の多くはSQLにあると言われている。特に、実稼動フェーズに入ると、データ量の増大などから、パフォーマンスの影響が指数関数的に拡大する。
DB Optimizerは、こうしたSQLに起因するパフォーマンス劣化の原因分析をグラフィカルビューにより可視化する。さらに、これを診断し、最適化までを支援する。