ガイドライン上での各種コントロール定義と注意点(2)
グループボックス
グループボックスは「関連性を視覚的に表示」するもので、作成上での注意点は必ずラベルをつけること、グループボックスを入れ子にしない、線上にコントロールを配置しないなどがある。
リストボックス
ガイドライン上では、リストボックスは「一覧に表示された一連の値から選択」とされている。作成上の注意点は、論理的な順序で一覧を作成する、選択肢が空白の状態はNGのため「なし」と表示する、最低5行分の高さを確保するなどがある。また、複数選択が可能なリストボックスでは、選択した値に対して背景色がつくようにするのではなく、チェックボタンを配置するように推奨されており、説明文には「[○○○]ボックスの一覧の[△△△]をクリックします。」と記載するよう規定されている。
プログレスバー
処理の進捗状況を表示するプログレスバー。Windows 7では、タスクバーでも同様に進捗が分かる表示方式になっているが、Visual Studioで作成した場合、このタスクバー内での表示がうまくいかない。これについては後ほど解決方法を紹介する。
ラジオボタン
チェックボックスをクリックし有効にすることで選択を行うラジオボタンは、「相互に排他的な関連から選択する」とガイドラインに規定されている。、Visual Studioから作成すると、ガイドライン推奨値よりも小さいサイズで作成されるため、規定に合わせるためには面倒な調整作業が必要となる。
また、技術的なドキュメントでは「ラジオボタン」と表記するのに対し、ユーザー向けのマニュアルなどには「『オプションボタン』と表記するように」との記述がある。そのため、説明文では「[○○○』オプションボタンをクリックします。」と記載する必要がある。
さらに、一般的にはどれも選択したくない、あるいは該当するものがないという場合に備えて[選択しない][なし]といった項目を作成してしまいがちだが、これは間違いで、例えばプリンタの印刷方向選択であれば、「縦」「横」以外の項目として「プリンタ設定に合わせる」といった具合に、具体的な表記をしなければならない。
ステータスバー
メインウィンドウの下部にある領域。メインウィンドウのみに表示し、サブウィンドウへの表示ができない。また、状態に関する情報だけがが可能とガイドラインでは規定されている。ログイン画面などでは、サブウィンドウにこのステータスバーを表示させたくなるが、ガイドラインでは禁じられている。
タブ
プロパティ画面などで使用するタブは、「関連する情報をラベル付きの個別ページで表示」と規定されている。注意点としては、「タブ間に明確な関連があること」とが挙げられる。そのため、関連性が薄い場合には別ウィンドウを表示させなければならない。また、「タブ間は並列関係であること」とも規定されており、階層関係の場合は子ウィンドウなどを表示する。これも説明文には「[○○○]タブをクリックします。」と記載する。
テキストボックス
文字や数字を表示・入力・編集するテキストボックスでも、推奨値とVisual Studioの標準値が異なっており、推奨値に合わせるためには調整作業が必要である。テキストボックスでは文字長程度しか制限できないため「入力値に合ったコントロールを使用すること」「文字がすべて表示されるようサイズを決めること」「指示ラベルは上に配置すること」などの注意点が挙げられている。
メニュー
メニューは「コマンドまたはオプションの一覧」として定義されており、MenuStripで表示する。「メインウィンドウのみに使用すること」が注意点に挙げられており、ダイアログボックスやサブウィンドウへの表示はできない。
また、メニューカテゴリは3~10個の範囲内で作成するという指定があり、7個以上のカテゴリについてはサブメニューにする必要がある。また、メニュー階層は3階層までとされているが、実際に任意のソフトで確認するとマイクロソフトのものでさえ順守されていないことが分かる。