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WCF RIAサービスを使ったWeb連携アプリを作ろう

SilverlightでAzureに飛び出そう!

WCF RIAサービスを使ったWeb連携アプリを作ろう 第1回


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Silverlight Business Applicationの作成

 まず、Visual Studioのファイルメニューから[新規作成]-[プロジェクト]を作成し、テンプレートで[Silverlight Business Application]を選択し「FormTemplateManager」という名前のプロジェクトを作成します。これが今回のアプリケーションのベースになります。このテンプレートは、WCF RIA Servicesを利用するよう設定されたSilverlightアプリケーションとWebサイトが自動的に作成されるテンプレートです。

図3 Silverlight Business Applicationの選択
図3 Silverlight Business Applicationの選択

Silverlight Business Applicationの構成

 ソリューションエクスプローラーに、WCF RIA Servicesがないことにお気づきと思いますが、WCF RIA Servicesのベースとして、あらかじめ必要なDLLが参照設定されており、クライアント側Silverlightプロジェクトには、WCF RIA Serviceを行うWebサイトへの参照が定義されています。そのため、WCF RIA Servicesを「データモデルの作成」、「ドメインサービスの作成」の順で作成し、Silverlightアプリケーションで「データソースの追加」をしていくと、うまくプログラムコードが自動生成されるようになっています。

表1 テンプレートで提供される構成
種別 名前 目的
Visual Studioソリューション FormTemplateManager サンプルアプリケーショントップ
Webサイト FormTemplateManager.Web Silverlightアプリケーションを配信するサイト
Silverlightアプリケーション FormTemplateManager Silverlightアプリケーション本体
Home.xaml 旅費申請画面
Home.xaml.cs 旅費申請画面のクライアント側プログラム

自動生成を意識した作成順

 Visual Studioには、プログラムコードを自動生成するしくみがたくさんあります。たとえば、今回のサンプルアプリケーションでは、Silverlight側とWCF RIA Services側にそれぞれ自動生成されるコードがあります。今回の開発作業では、以下の作業が軽減されています。

  • データベースを取り込んで、クラスとして表現し、プログラムで扱えるようにするコーディング作業
  • クラス化したオブジェクトモデルを業務に合致したエンティティモデルにして、公開するコーディング作業
  • サービスの作成(RIA Servicesはサービス作成作業の無い実装モデルです)
  • クライアントプロキシクラスのコーディング作業
  • サービスのクライアント側エンドポイントの作成作業
  • 受け取ったデータをクライアント側でサーバーと同じ形で再構成する作業
  • 同時実行制御のためのデータ変更の追跡を行う通信機構をサーバー側とクライアント側に構築する作業

Silverlightアプリケーションの修正

 何もしない状態でF5キーを押し、動作を確認してください。アプリケーションのタイトルやタブ、loginといったリンクができた状態でブラウザに表示されていると思います。このタブの下の部分がHome.xamlというファイルが表示されている部分になり、この領域を使ってアプリケーションを作成していきます。

(1)画面の修正

 動作が確認できたら、FormTemplateManagerプロジェクトのViewsフォルダのHome.xamlのScrollViewerタグ(コントロール名「PageScrollViewer」)の中身を以下のように修正します。

 以下のコードを張り付ける前に、一度ラベル等をHome.xamlデザイナー画面に配置するとタグプリフィックス「sdk」の定義が、Home.xamlのヘッダに追加されます。

リスト1 コントロールの追加 Home.xaml
<StackPanel x:Name="ContentStackPanel" Style="{StaticResource ContentStackPanelStyle}">
<!--自動生成されたコントロールをコメントアウト
<TextBlock x:Name="HeaderText" Style="{StaticResource HeaderTextStyle}" Text="{Binding Path=ApplicationStrings.HomePageTitle, Source={StaticResource ResourceWrapper}}"/>
<TextBlock x:Name="ContentText" Style="{StaticResource ContentTextStyle}" Text="Home page content"/>
-->
<!--追加-->
    <sdk:Label Height="34" HorizontalAlignment="Left" Name="Titlelabel" VerticalAlignment="Top" Width="159" Content="■旅費申請書" Margin="21,20,0,0" FontSize="20" />
    <Button Content="承認済み旅費精算書ダウンロード" Height="40" Margin="0,0,0,0" Name="Downloadbutton" IsEnabled="False"  TabIndex="12" Width="200" />
    <Button Content="申請" Height="40" Name="Claimbutton" Width="200" TabIndex="8" Margin="0,20,0,0" />
<!--以上-->
</StackPanel>

(2)動作の確認

 F5キーを押し、動作を確認してください。

図4 動作の確認
図4 動作の確認

次のページ
データモデルの作成

修正履歴

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 高尾 哲朗(タカオ テツロウ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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