はじめに
前回は、SilverlightとXNAを個々に利用して、アプリケーションを開発する方法を紹介しました。SilverlightとXNAは、それぞれ出自の異なるフレームワークであるため、これまでは同時に利用することができませんでした。しかしながら、最新のWindows Phone 7.5では、これら2つのフレームワークを“融合”させることが可能です。すなわち、SilverlightのUIコントロールとXNAの描画機能を利用した、ハイブリッドなアプリケーション(以下、Silverlight/XNAと称します)を開発することができます。
対象読者
本連載は、.NET Frameworkを利用したクライアントアプリケーションの開発経験がある技術者を対象としています。
必要な環境
Windows Phone 7.5で動作するアプリケーションを開発するためには、Windows Phone SDK 7.1をインストールする必要があります。以下のページから「vm_web2.exe」をダウンロードし、インストーラの指示に従って必要なコンポーネントをインストールしてください。
Windows Phone SDK 7.1をインストールすることにより、アプリケーション開発に必要な環境がすべて自動的に構築されます。これには、Visual Studio 2010 Express for Windows Phone(以下、Visual Studio)やWindows Phone Emulator(以下、エミュレータ)などが含まれます。このため、本連載ではWindows Phoneの実機や開発者用のメンバシップ(App Hub)は必要ありません。